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広島・中崎が通算100セーブ達成 少ない奪三振数は異色の存在

2018 8/10 13:00栗栖章
ⒸShutterstock.com
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2014年の初セーブから4年 25歳で記録達成

8日、広島の中崎翔太が、通算100セーブ記録を25歳11ヶ月で樹立した。これは山口俊、山崎康晃に次いで、3番目の年少記録である。

中崎が最初のセーブを記録したのは2014年。2013年は先発として11試合に登板したが、この年からリリーフへと転向。中継ぎとして登板しながらも、1セーブを記録した。翌2015年には29セーブを記録。69試合に登板し、飛躍を遂げた。

さらに2016年は34セーブを記録し、2017年は一時期中継ぎとなりセーブ数は10と減ったが、防御率は1.40と良好な数字を記録した。そして2018年。ここまで負けなしの26セーブで記録樹立となった。

奪三振率6.91は異色

抑え投手にとって、奪三振力は大切な能力である。ここで中崎の投球において興味深いのは、他の抑え投手よりも奪三振が少ない点だ。中崎の通算奪三振率は6.91。今季こそ8.18を記録しているが、昨季などは5.62だった。

極端な例ではあるが、通算234セーブを記録しているデニス・サファテなどは、2012年を除いて、毎年二桁台の奪三振率を記録しており、通算奪三振率は11.87。また、通算405セーブを記録している岩瀬仁紀も、スライダーを武器に1999年から2008年まで、奪三振率7以上と安定した成績を残している。

メジャーリーグに渡り、“大魔神”として知られた佐々木主浩も、通算奪三振率は、12.20。627回2/3をあげて851奪三振とイニング以上の奪三振を記録していた。

他にも楽天の松井裕樹は10.94 、阪神の藤川球児が11.64 など、通算奪三振率が高い抑え投手を挙げると枚挙にいとまがない。そのなかで通算100セーブを記録しながら、低い奪三振率の中崎は異色の存在と言える。

こうして奪三振の記録を見ると、鍵となるのはツーシームにあると想像できる。打たせて取るためのこの球種を、中崎は使いこなしているのではないだろうか。

ピンチの場面で、バッタバッタと三振を奪うことは難しく、打球をバットに当てられるため、イニング以上の被安打を記録することも多い。しかし、安打を打たれつつも、動く球で抑える。これが中崎の投球術なのだろう。

だが、今季8.18と高い奪三振率を記録していることを見ると、三振を奪うタイプの投手に変わろうとしている可能性もある。投球術がどう変わり、セーブ記録をどこまで重ねていくのか注目だ。

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