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初自責点で苦い初黒星、ロッテ・岩下の一軍活躍の鍵はどこにある

2018 8/9 15:00栗栖章
バッター,ⒸShutterstock.com
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故障からの復帰

7日、ロッテ対ソフトバンクの試合で、ロッテの岩下大輝が負け投手となった。岩下は今季、リリーフで5試合、4回1/3を投げているが、初の自責点が負けに繋がってしまった。それでも防御率は2.08。今季プロ初登板を果たした21歳の投手であることを考えれば、上出来のピッチングだ。

岩下は2014年にドラフト3位で星稜高校からロッテに入団。1年目は右肘の手術から二軍でも2試合の登板に終わり、2016年は登板すら無かったが、2017年、15試合に登板すると、今季は14試合を投げて一軍昇格を果たした。

活躍の兆しは昨季から出ていた。昨季、15試合のうち8試合を先発で投げていたが、シーズン中盤は好投を見せて試合を作ることが多く、今季に期待を持たせる投球を見せていた。

だが、途中で腰の故障から手術を受けることに。1年目の右肘手術から腰の手術と怪我に悩まされ、今季も4月、5月と打ち込まれることが多く、活躍が出来るかどうかわからない時期もあった。それが、6月、7月と安定した投球を見せ、一軍昇格となった。

三振が少ない?

一軍で活躍の兆しを見せている岩下だが、不安要素を挙げるとすれば、奪三振の低さだろうか。2017年は二軍で奪三振率8.10と高い数字を残していた岩下だが、今季、一軍では4回1/3を投げて奪三振はわずか一つ。

一方で与四球率の方は、2017年に二軍で5.63だったものが、今季一軍でも4.15とあまり変わっていない。制球力はあまり変わっていないものの、奪三振は減っている。この事実をどう捉えるかは難しいところだ。モデルチェンジをしたのか、もしくは一軍レベルではまだ三振を奪えていないのか。捕手が変わったことによる配球面の違いもあるだろう。

一軍レベルでもっと三振を奪えるようになれば、活躍する可能性は高くなる。まだまだ若い岩下は、今後どのような成長を見せるか。見てみたいところだ。