ホルヘ・マルティネスが初打席初本塁打
7月27日に育成契約から支配下登録されたホルヘ・マルティネス(巨人)が、鮮烈なデビューを飾った。支配下登録されたその当日に「7番・二塁」でスタメン出場を果たすと、その初打席で本塁打を放ったのだ。巨人の初打席初本塁打は2013年のホセ・ロペス(現・DeNA)以来5年ぶり。育成出身選手による初打席初本塁打は球団史上初のできごととなった。その翌日にもスタメンで安打を放ち、レギュラーを奪う勢いで結果を残している。坂本勇人の離脱で苦しい巨人打線の起爆剤となりそうだ。
マルティネスと言えば今シーズンは日本ハムの新外国人投手であるニック・マルティネスも7勝(7敗)を挙げ、開幕からローテーションを守っている。また、中日には投手のライデル・マルティネスと育成契約の捕手であるアリエル・マルティネスと2人のマルティネスが所属しており、巨人のホルヘ・マルティネスは今シーズン4人目の「マルティネス」となる。
マルティネスは主にスペイン語圏の姓
マルティネスとはスペイン語圏の姓となり、ドミニカやキューバといった中南米に多く見られる。ホルヘ・マルティネスはドミニカ出身であり、中日のふたりはキューバ出身だ。メジャーリーグで見ると通算219勝をマークし、野球殿堂入りをはたしているペドロ・マルティネス(レッドソックス他)がドミニカ出身となっている。
また、アメリカ本土でもマルティネス姓は多い。日本ハムのニック・マルティネスはアメリカ出身である。メジャーリーガーを見ると、今シーズン打率.324、32本塁打、86打点と現在アメリカンリーグの2冠王と大活躍している、レッドソックスのJ.D.マルティネス(レッドソックス)がアメリカ出身となっている。
日本で暮らしているとなかなか想像つかないが、このように「マルティネス」は多くの国の姓として定着しているのだ。
過去に在籍していたマルティネスは何人?
NPBでは今シーズン4人のマルティネスが在籍しているが、過去には何人のマルティネスがプレーしていたのか調べてみた。意外なことに今シーズンの4人を除くとわずか2人しかいない。
もっとも有名なのは「マルちゃん」の愛称で親しまれたドミンゴ・マルティネスだろう。1997年から2001年まで西武、巨人の2球団でプレーし、通算104本塁打を放っているスラッガータイプの助っ人だった。引退後は中日の在外スカウトとして活躍しており、多くの優良外国人選手を日本へと送り込んでいる。
そしてもうひとりは、2005年・2006年に中日で通算14勝(13敗)をマークしているルイス・マルティネスだ。
マルチネスの登録名まで範囲を広げるとさらにふたりが加わるものの、そう多い人数とはいえないだろう。なんの前触れもなく、今シーズンから急激に増えたのである。
さて、今シーズンNPBに在籍している4人のマルティネスはどのような成績を残してくれるだろうか。まずは「マルちゃん」ことドミンゴ・マルティネスを超える活躍を見せたいところだ。
※数字は2018年7月29日終了時点