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山田・柳田だけじゃない 強打者の勲章「3割・30本塁打」を目指す選手たち

2018 7/25 15:00勝田聡
プロ野球,ヤクルトスワローズ,山田哲人,ⒸYoshihiro KOIKE
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ⒸYoshihiro KOIKE

セ・リーグは山田以外にも多くの候補者が!

日本のプロ野球において「3割・30本塁打」は野手にとって強打者の勲章でもある。山田哲人(ヤクルト)、柳田悠岐(ソフトバンク)がトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成したことで簡単に見えてしまうが、ここ数年を見ても達成者は多くない。現に昨シーズンはホセ・ロペス(DeNA)と柳田のふたりしか達成しておらず、ハードルは高いと言える。

ところが例年以上に達成に期待がかかる選手が多い今シーズン、セ・リーグの本塁打王争いを見ると、ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)と並び、筆頭格の山田哲がトップを走る。後半戦開幕から順調に数字を伸ばし現時点で、打率.307、22本塁打、加えて21盗塁と3割30本塁打だけでなく3度目のトリプルスリーへ向け、視界良好だ。

その他、昨シーズンはセ・リーグ唯一の達成者だったホセ・ロペスと筒香嘉智、宮﨑敏郎とクリーンアップトリオが揃って射程圏内。

首位を走る広島は丸佳浩が20本塁打を放っており、早くも自己最多の23本塁打を更新しそうなペースだ。今シーズン中に国内FA権取得するため、成績に注目が集まっている。

今シーズン大ブレイクを遂げている岡本和真(巨人)も打率.300、17本塁打と達成可能な数字を残している。今シーズン初めてのレギュラー獲得という岡本は、年間を通して試合に出続けた経験がない。疲れが溜まってくるこれからの季節、どう乗り越えていくかが鍵となりそうだ。


【セ・リーグで3割30本塁打に期待がかかる選手】
セ・リーグで3割30本塁打に期待がかかる選手

ⒸSPAIA

井上は落合博満に肩を並べることができるか?

柳田が圧倒的な成績を残しているパ・リーグに目を向けてみる。山賊打線の4番を務める山川穂高(西武)が打率.282、26本塁打と打率面で心配ではあるが、射程圏内と言ってもいいだろう。

同じく打率に不安はあるが、井上晴哉(ロッテ)も打率.287、17本塁打も狙えそうだ。ロッテで、3割・30本塁打以上を記録した日本人選手は、1986年の落合博満まで遡ることになる。井上はレジェンドに肩を並べることができるだろうか。

そして山川と同じ西武からは、浅村栄斗も打率.303、21本塁打と初の記録到達へまっしぐらだ。浅村も今シーズンオフにFAとなるため、例年以上に結果にこだわりたい。少々難しいかもしれないが、秋山翔吾(西武)と吉田正尚(オリックス)は現在ともに14本塁打となっており、本塁打の量産体制に入ることができれば実現可能に。

比較的本拠地が広く本塁打が出にくいとされるのが要因のひとつかもしれないが、やはりセ・リーグと比べると候補者は少なくなっている。まだまだ続く今シーズンだが、昨シーズンに比べて多くの選手が、「3割・30本塁打」に手が届きそうだ。最後に笑うことができる選手は何人いるのだろう。10月の答え合わせが楽しみだ。


【パ・リーグで3割30本塁打に期待がかかる選手】
パ・リーグで3割30本塁打に期待がかかる選手


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※数字は2018年7月22日終了時点