捕手の出入りが頻繁
DeNAとオリックスは7月9日、高城俊人、白崎浩之(DeNA)と伊藤光、赤間謙(オリックス)のトレードを発表した。DeNAとオリックスは互いに捕手を交換したことになるが、DeNAは昨季も7月6日に捕手の黒羽根利規をトレードで放出している。ここ数年のDeNAの捕手事情を探ってみる。
2年連続での捕手移籍となったわけだが、実はDeNAはここ数年、捕手の移籍が多かった球団だ。
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現在まで一軍で主にプレーしていたのは、嶺井、戸柱、高城の3人だった。今回のトレードで高城が抜けて、伊藤が入ることになると予想できるが、果たして伊藤獲得の狙いはなんだったのか
伊藤光に懸かる期待
報道によると、DeNAの狙いは「打力のある捕手を獲得すること」にあるという。確かにDeNAの捕手陣の打撃力の低さは、成績でもはっきりとわかる。
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全員が打率1割台と不調であることがわかる。一方で伊藤は、2013年に137試合に出場して、打率.285、3本塁打を記録した実績がある。ここまで聞けば“打てる捕手”と期待してトレードに乗り出すのもうなずける話だ。
しかし、2017年の伊藤は、103試合に出場して打率.189、5本塁打と落ち込んでおり、今季に至っては7試合の出場で安打は0。打撃の不調に苦しんでいる。果たして期待通りの成績を残せるのか。
このままの成績では、少なくとも打撃面に関しては「どんぐりの背比べ」のようになるかもしれない。もちろん捕手というポジションだけに、守備面での活躍にも注目したいが、DeNAが必要としているのは“打てる捕手”としての活躍だ。
既成概念に捉われない采配をすることもあるラミレス監督は育成論と組織論の本を執筆するなど、独自の哲学を持っている。ラミレス監督の下で伊藤がその才能を開花する可能性は十分ある。折り返しを迎えるペナントレースに新たな風が吹くのか目が離せない。