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井上の7本がボルシンガーを11勝に導く 井口監督以来の20本超えなるか

2018 7/9 11:11栗栖章
野球ボール, ⒸShutterstock.com
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ボルシンガー勝利の陰に井上あり

7月7日にZOZOマリンスタジアムで行われた、ロッテ対日本ハムの試合は、ロッテが9-1で勝利した。ロッテは2-1と1点リードで迎えた5回裏に、井上晴哉の3点本塁打や、平沢大河の2点本塁打などで一挙6点を奪い、投げては先発のマイク・ボルシンガーが5回2/3を投げて1失点と好投を見せた。

この試合で注目すべきは、なんと言っても2打数1安打4打点でお立ち台に登場した井上の打撃だ。さらに、注目したいポイントは、井上が、ボルシンガーが先発の際に、本塁打を放ったという点だ。井上は、これまでにも7度ボルシンガー登板時に本塁打を放っている。

今季の本塁打14本のうち、7本がボルシンガーの試合で放っているものなのだ。「ボルシンガーが持ってるだけ。他の投手の時も打たないと」と発言していたが、ボルシンガー10連勝の陰に、井上の活躍があるのは間違いない。

サブロー以来となる記録達成を!

もちろん、井上はボルシンガー登板時以外にも本塁打を放っており、14本塁打を記録している。出場67試合で14本塁打、53打点は頼もしい数字だ。

井上は、2013年にドラフト5位で入団すると、2014年には、オープン戦で首位打者を獲得。この活躍から、開幕戦で新人選手ながら4番に座るなど、期待されていたが、この年は、36試合に出場して、打率.211、2本塁打の成績に終わる。

プロの壁に阻まれてしまい、その後の成績も、なかなか伸びなかった。

ロッテ井上2017年までの成績

ⒸSPAIA

この間、2016年にはイースタンリーグで打率.342を記録して首位打者を獲得(規定打席は未到達)するなど、二軍では好成績を見せるが、一軍では結果を残せず、悔しい想いをしていた。 それだけに、なかなか長距離砲が出ないロッテとしては、今回の躍進は嬉しい結果だ。ちなみに、ロッテの生え抜き日本人打者で、20本塁打以上を記録した選手は2009年のサブロー(22本)以来、現れていない。 生え抜き以外では、現在監督を務める井口資仁が2013年に記録しているが、それでも5年ぶり。井上には、ぜひともこのまま20本、30本とアーチとともに上昇曲線を描いてほしいところだ。