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5度目の完投を記録した山口俊 初の規定投球回到達なるか

2018 6/25 18:43栗栖章
巨人,読売ジャイアンツ,東京ドーム,ⒸSPAIA
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汚名返上の活躍

不祥事の汚名を返上するかのように奮起している投手がいる。それは巨人の山口俊だ。
6月23日に行われたヤクルト戦では、9回を投げて完投勝利を挙げた。これで5度目となった完投は、同僚の菅野智之と並んで12球団トップの数字に。また同時に、12試合に先発し88回を投げたことにもなった。6勝5敗と貯金は1つだが、チームのリリーフ投手を休ませるなど、貢献度は高いと言っていい。

意外に感じるファンもいるかもしれないが、山口は規定投球回に到達したことがない。だが、このままのペースで投げ続けることができれば、初の規定投球回到達も叶うだろう。ちなみに、先発転向後の成績は以下の通りだ。

山口俊の通算成績(2018年6月24日時点)

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「1年活躍すると次の年は成績が落ちる」、いわゆる“隔年投手”の傾向が見える。4試合の登板に留まり、思うようなプレーを見せられなかった昨季。しかし、今季は前述通りの活躍を見せているように感じる。

疲労蓄積は大丈夫?

今季の活躍が見れたとなれば、次に気になるのは継続できるのかだ。

大きなお世話だとは思うが、今季、山口の投球回が増えることで心配になるのが疲労の溜まり具合だ。23日の完投勝利では123球を投げたが、前の試合となる12日のソフトバンク戦では118球、さらに前の5日には128球を投げている。今季の投球数を表にして見てみよう。

山口俊の2018年の試合成績(6月24日時点)

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初登板以外、全ての試合で100球以上投げている。好投手であれば多くの球数を投げるのは当然かもしれないが、120球、130球以上の試合が目立つと流石に不安が募る。今季の後半戦と来季の疲れが心配だが、これを乗り越えればエース格として安定したプレーを見せることができるだろう。今後の山口に期待したい。