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内海登録抹消でヤングマンに一軍定着チャンス 高橋監督を悩ませる好投ができるか

2018 6/20 07:00勝田聡
テイラー・ヤングマン,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

ゲレーロに代わり昇格したのはアダメス

今シーズンから巨人に加わった新外国人投手、テイラー・ヤングマン。外国人枠の関係もあり、交流戦終了時点で一軍の登板機会は訪れていない。
二軍では11試合に登板し7勝2敗、防御率1.28と素晴らしい成績を残しており、一軍昇格が期待されている。

現時点において巨人軍の外国人選手事情を見ると、アレックス・ゲレーロとケーシー・マギーのふたりが開幕から一軍で、野手としてプレーしている。
交流戦最終盤、ゲレーロはコンディション不良で二軍降格となっている。だが、ここまで打率.253ながら、岡本和真に次ぐチーム2位となる10本塁打を放っており、長距離砲として打線には必要不可欠。体調が整い次第、戻ってくることになるだろう。

投手では、スコット・マシソンとアルキメデス・カミネロのふたりが中継ぎとしてプレーしている。そこに支配下登録されたばかりのサムエル・アダメスが、ゲレーロに代わり昇格した。マシソンはセットアッパーとして絶大な信頼を誇っており、これまで19試合で13ホールド、防御率1.37と抜群の安定感を見せている。
不安定ながらカミネロも、クローザーとしてここまで10セーブをマーク中。アダメスはゲレーロの復帰に伴い、二軍降格となることが濃厚だ。

悩める外国人起用

二軍で結果を残しながら外国人枠の壁に阻まれ、昇格の機会がないヤングマン。しかし、6月24日に初先発の機会が巡ってきそうだ。それは、6月17日に登板した内海哲也がすでに登録抹消されていることから推測される。また、ヤングマンは6月17日の登板が最後となっているため、6月24日に先発することが可能なのだ。

ゲレーロが不在のため(実際はアダメスと入替となるのだが)、外国人枠の問題も無い。6月15日に抹消されたゲレーロが一軍に戻ってくるのは、最短で10日後の6月25日だろう。ここで結果を残すことができれば、一軍定着の目もありえる。

ヤングマンにとって、初の先発機会は自身の一軍定着を賭けた「大一番」となる。しかしそうなれば、6月に入り打率1割台と低迷しているマギーや、防御率5点台のカミネロを抹消するということになるため、高橋由伸監督は外国人枠の起用法に頭を悩ませるだろう。

事情は少し違うものの、昨シーズンも外国人の起用法には悩まされていた。
打線が低調で大型連敗中だった6月の上旬に、「てこ入れ」を図るためカミネロを抹消し野手のルイス・クルーズを登録したのだ。しかし、クルーズは結果を残すことができず、また、カミネロ不在が響き、中継ぎ陣の失点で落とした試合もあった。選手の入れ替えがうまくいくとは限らないのだ。

果たしてヤングマンは、高橋監督をはじめとした首脳陣を悩ませるほどの好投を見せてくれるだろうか。その初先発に注目したい。

【巨人外国人選手成績】


  • ゲレーロ
    60試合/打率.253/10本塁打/29打点
  • マギー
    53試合/打率.267/5本塁打/23打点
  • マシソン
    19試合/0勝2敗13H/防御率1.37
  • カミネロ
    18試合/1勝1敗10S2H/防御率5.19
  • アダメス
    一軍登板機会なし
    (二軍)19試合1勝1敗11S/防御率2.18
  • ヤングマン
    一軍登板機会なし
    (二軍)11試合7勝2敗/防御率1.28

※数字は2018年6月18日終了時点