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ヤクルト初の交流戦最高勝率 チーム躍進に貢献した投手たち

2018 6/18 18:48栗栖章
ヤクルトスワローズ,ⒸSPAIA編集部
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ⒸSPAIA編集部

復活を遂げた右腕

6月17日、ヤクルトが初の交流戦最高勝率を決めた。12勝5敗、勝率.706での決定だったが、ここで注目したいのが失点の少なさだ。近年のヤクルトと言えば、投手陣の不調が目についた。しかし、交流戦での失点は、12球団4位タイとなる59。この活躍を見せた投手陣の貢献度は高い。

投手陣を細かく見て目に止まったのが、「ライアン」こと小川泰弘の存在だ。小川は昨季10月に右肘を手術した影響で、今季は開幕から出遅れていた。5月13日に今季初登板を果たすも、3回2/3を5失点で負け投手に。続く20日の広島戦でも4回1失点で負け投手と、嫌な流れが続いた。

しかし、27日に初勝利を挙げると、交流戦に入った6月3日には、6回2失点の好投を見せて、チームを勝利に導く。さらに10日のオリックス戦、17日の日本ハム戦でも白星を挙げる活躍を見せた。復活を果たした右腕の活躍は交流戦優勝に貢献したと言えるだろう。

活躍する中継ぎ三人衆

さらに躍進を見せたのが、リリーフ投手陣だ。ヤクルトには、30試合登板で並んでいるリリーフ投手が3人いる。石山泰稚と中尾輝、近藤一樹だ。3人の成績を見てみよう。

石山泰稚:30試 8HP 11セーブ 防0.83
近藤一樹:30試 17HP 1セーブ 防1.42
中尾輝 :30試 12HP 0セーブ 防2.87 ※左腕

この3人のなかで最も活躍が光るのは、石山だろう。防御率は1点を切っており、HP、セーブともに記録している。ヤクルト投手陣で無くてはならない存在だ。プロ17年目を迎えるベテランの近藤も防御率1.42の活躍。31回2/3を投げて32奪三振、奪三振率9.09と、三振を奪える投球が特徴だ。

また、プロ2年目の若手・中尾の存在も見逃せない。中尾も31回1/3を投げて31奪三振と1イニングに約1個の割合で三振を奪っている。さらに、中尾はチームでは数少ない左腕。6月16日には負け投手となってしまったが、サウスポーとして登板する貢献度は非常に高い。

投手陣好調のヤクルトには、これからも注目したいところ。さらに、活躍を見せられる投手が現れれば、鬼に金棒。チームの順位とともに気になるポイントだ。

※数字は2018年6月17日終了時点