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まさかあの選手が?今年もあるか日本ハムの電撃トレード劇

2018 6/7 17:30青木スラッガー
谷元圭介,ⒸYoshihiro KOIKE
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ⒸYoshihiro KOIKE

昨年はリリーフエース・谷元を「放出」した日本ハム

両リーグ混戦気味の2018年シーズン。これからの補強がシーズンを左右するかもしれないが、トレード期限はオールスター明け間もなくの7月31日となっている。そろそろ各球団のトレード事情が気になってくる時期だ。

日本ハム一球団でトレードに関する話題がもちきりであった2017年。シーズン途中トレードは7月以降に全5件あり、そのうち4件は日本ハム絡みのもの。なかでも衝撃的だったのは、中日との間で期限当日に成立した、谷元圭介の金銭トレードである。

2016年は28ホールドをマークし、リリーフエースとして日本一に大きく貢献した谷元。2017年もトレード決定まで36試合で21ホールド・防御率3.31と好成績を収めていた。6月にはFA権を取得し、オフの去就は注目されていたが、まさかシーズン途中にチームを去ることになるとは、誰も予想できない結末であった。

トレードがあるとすれば「戦力補強」の2018年

日本ハムは、2015年6月の加入以来「代打の切り札」として活躍する矢野謙次など、シーズン途中のトレードに積極的な球団である。2018年も球界に衝撃を走らせるようなトレード劇はあるだろうか。

ただし、首位争いを繰り広げている今年と、序盤から低空飛行していた昨年とでは、日本ハムのチーム状況もずいぶん違う。

2017年の日本ハムは、借金が30近くまで膨らみAクラス入りは絶望的となっていた。そんな中でのリリーフエース放出は降参宣言に等しい。翌年以降を見据えて若手育成・チーム再建に舵を切るためのトレードであった。

優勝も狙える今年は、こういった「放出」という意味合いのトレードが発生することは考えられない。夏にあるとすれば、純粋な「戦力補強」という形のものになる。

補強ポイントは投手・二塁手か

日本ハムの補強ポイントを挙げるとすれば、投手か二塁を守れる内野手になるのではないだろうか。

今ところ、先発・リリーフともに優秀な働きをみせている日本ハム投手陣だが、投手はいくらいても多いということはない。先発ローテや勝ちパターン継投クラスとは言わずとも、本気で優勝を狙うには、若手育成ポジションとなりがちなビハインド要員やロングリリーフにも力のある投手が求められる。

野手に関しては、清宮幸太郎の加入もあって外野・一三塁・指名打者は飽和気味だ。遊撃手は中島卓也が不動のレギュラー。しかし二塁手は固定に至っていない。昨年、ルーキーながら堅守を武器に114試合に出場した石井一成という存在はあるが、打撃はまだまだ成長段階で、打線強化のため補強の余地がある。

交換要員について、まずは主力級や20代前半の若手有望株を除いた現実的なラインを考えてみる。投手なら白村明弘浦野博司、野手なら岡大海谷口雄也。20代後半くらいで、一軍で実績のあるクラスの選手になると、飛びついてくる球団があるかもしれない。

さらに、突拍子もない話であることを承知で、今季の状況から球史に残るレベルの超大型トレードの可能性も考えてみたい。

中田翔と阪神・鳥谷がトレードになる可能性

日本ハムは昨年FA権を取得した中田翔に、同年ドラフト終了後からトレードの可能性が囁かれている。それは、一塁手の清宮が入団したからである。
中田を欲しがっているとされているのは阪神だ。阪神は新加入の一塁手・ロサリオが不振のため、中田加入となればまさにドンピシャの補強となるだろう。

トレード相手に、二塁手にコンバートした鳥谷敬というのはどうだろう。現在の鳥谷は、ついに連続出場試合が途絶え、スタメン回数も激減している。あくまで想像の話だが、むしろ鳥谷自らが出場機会確保のために、トレードを直訴する可能性はないか。

実は阪神ファンから、鳥谷電撃トレードを危惧する声と、「出場機会が増えるのなら」とトレードを願う声の両方がSNS上に挙がってきている。

もっとも、こんな理屈を並べたところで中田と鳥谷がチームの「顔」であり、移籍の可能性が限りなくゼロに近いことは揺るがない。

しかし、シーズンオフのトレード話を広げると、谷元以前にも現在阪神で中軸を打つ糸井嘉男や、リーグMVPに輝いたことのある吉川光夫の電撃トレード劇は、まだ記憶に新しい。ファンが予想だにしないトレードをこれまで成立させてきたのが、日本ハムという球団だ。