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阪神・ロサリオ代役は糸井か福留か 新外国人獲得の可能性も

2018 6/4 12:27栗栖章
バッターボックスⒸShutterstock
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ついに抹消された新助っ人

阪神は6月3日の楽天戦でちょうど50試合を終えた。0.5ゲーム差で3位とAクラスに入っているものの、借金2と苦しい戦いが続いている。チーム防御率は1位の3.30と好調な半面、得点はリーグ最低の165得点と5位のDeNAの200得点からも大きく離されてしまっている。

この現状を重く見たのか、首脳陣は開幕から4番を任せていた新外国人のロサリオに、2軍での再調整を命じた。これにより空いた4番の座には誰が座ることになるのだろうか。

4番候補本命は糸井か

6月2日に行われた西武戦で、阪神のロサリオが初めてスタメンから外され、翌3日に登録を抹消された。

今シーズン開幕から「4番・一塁」を務めていたロサリオだが、打順を変更することはあったものの、スタメンから名前を消したことはなかった。金本監督は大きな決断をしたと言っていいだろう。

ロサリオは今季48試合に出場し、打率.230、4本塁打、22打点の成績を残している。4番としては物足りない数字であり、出塁率は.270。総合的な打力を示す指標であるOPSも.604と平均(.700前後)を大きく下回っている。しかし、まったく打てていないわけではないだけに、スタメンから外すべきか、金本監督も頭を悩ませたことだろう。

ロサリオ抹消後の4番には糸井嘉男が座っている。また、5月12日から18日にかけては、福留孝介が4番に座っていた。この2人が今後も4番候補として挙げられる。しかし、福留孝介は既にベテランの域にあり、“休養日”が設定されスタメンから外れる試合もある。不動の4番としては厳しい。となると、やはり糸井が本命と言えるのではないだろうか。

かつての例を見てみると?

また、昨季、シーズン途中にジェイソン・ロジャースと契約を結んだように、新外国人打者を獲得するという手段もある。結局ロジャースが、打率.252、5本塁打、23打点という成績でオフに退団したように、上手くいかない可能性もあるが、過去には成功した例もある。

2009年に途中入団したクレイグ・ブラゼルがその例だ。この年に阪神は、ケビン・メンチを開幕から起用したが、成績を残せず途中でスタメン落ち。途中からブラゼルをスタメンに昇格させた。すると、ブラゼルは82試合で打率.291、16本塁打、49打点の成績を残してチームに貢献。翌2010年には47本塁打を放つ大活躍を見せた。

果たして阪神は今後どのような策をとるのか。ロサリオの復調を待つのも手だが、新外国人の獲得に動くことも十分考えられる。ブラゼルのように、かつて他球団に在籍した外国人選手を獲得するのであれば、中日、広島で活躍を見せたエクトル・ルナ辺りが面白いかもしれないが……。今後やいかに。