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中日の救世主となるか!新助っ人“モヤさま“

2018 4/24 14:50栗栖章
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Ⓒゲッティイメージズ

新4番の活躍で中日が逆転

4月19日、中日にとって痛いニュースが報道された。打者としてこれまで、打率.259、3本塁打、9打点を記録していたビシエドが、米国市民権を取得するために渡米することが決定したのだ。

これまで4番を担っていた助っ人の離脱はチームにとって大きな痛手だ。離脱当日の阪神戦は、アルモンテが4番として起用されたが、1-2で敗戦。今季から加入した松坂大輔が7回2失点と好投する中での負けだっただけに、チームに悪いムードが漂うかに見られた。

翌20日の広島戦も、6回まで4-2とリードしながら、7回表に5点を奪われて一挙に4-7と逆転されてしまった。このまま敗戦か……と悪い雰囲気になりかけたが、それを払拭したのが、この日から4番に座った元デトロイト・タイガースの新外国人モヤことスティーブン・モヤだった。

7回裏に1死無走者から二塁打を放ちチャンスを作ると、直後に高橋周平と福田永将が適時打を放ち1点差に詰め寄る。さらに、大島洋平が右翼へ適時打を放ち逆転すると、京田陽太にも適時打が生まれ、2死満塁から再びモヤが打席に。期待されたタイミングで、見事にダメ押しの2点適時打を放った。

この試合が一軍初出場となったモヤは、5打数4安打3打点の大活躍。お立ち台では、「ファンの声援が最高だった」と満足げに振り返った。 この後もモヤの勢いは止まらず、3試合連続マルチ安打。9安打4打点と大暴れし、中日は広島を3タテで2位に引きずりおろした。

高身長打者の活躍に期待できるか

このモヤの特徴的な点の1つに、身長の高さが挙げられる。なんとその身長、201センチ。今シーズンのプロ野球では1位タイとなる高さだ。この10年間のプロ野球で、身長が2メートルを超える打者は現れていない。ここまで身長が高いと変化球や低めの球への対応が難しいのではないかと、心配する声もあるだろう。実際に、グスマン(元・中日/196センチ)、など、日本では活躍を見せられなかった打者がいることも事実だ。

だが、メヒア(198センチ/西武)、エルドレッド(196センチ/広島)と、活躍を続ける選手もいる。決して身長が高い=活躍出来ないというわけではない。長いリーチとパワーを生かした打撃を、モヤも見せ続けることが出来るか。