新シーズンにブレーク予感の選手たち
桜の季節も間近に迫り、開幕まで残すところわずかとなった。各球団のポジション争いもいよいよ佳境を迎えた中、今回はオープン戦で新シーズンのブレークを予感させる選手を紹介していきたい。
上位進出を狙うオリックスでは、高卒4年目の宗佑磨がそのポテンシャルを開花させつつある。内野手登録ながら外野手として出場を続ける今季は、ここまでのオープン戦2位タイの4本塁打を記録。
このうちの1本は、3月4日のDeNA戦で記録したランニングホームランだった。二軍では通算180試合で4本塁打だった若武者の打撃好調は、今季のオープン戦のハイライトといえるかもしれない。宗が開幕スタメンに抜てきされる機運は、日増しに高まっている。
※20打数以上の選手を対象
オープン戦の打率ランキングを見ると、2年目のDeNA・佐野恵太と5年目の楽天・内田靖人が上位にランクイン。この2人は、自身のポジションに絶対的な存在がいる、という点で共通する選手たちだ。
佐野が主に出場しているファースト、レフトにはロペス、筒香嘉智、一方の内田が守るファースト、サードには銀次、ウィーラーがレギュラーとして君臨しており、相当なアピールが求められる。両者はこのまま結果を残し続け、開幕一軍をつかめるか。
※30打席以上の選手を対象
※四球割合=四球÷打席
キャンプイン直後にメジャーから青木宣親が復帰し、昨年のレギュラーだった坂口智隆の一塁起用を試すなど、激戦区となっているヤクルト外野陣。その一角に食い込もうとアピールを続けているのが、昨季59試合に出場した山崎晃大朗だ。
ここまで打率こそ.250だが、出塁率は.400をマーク。その要因は、オープン戦2位タイの8四球を選んでいることだ。3月10日以降は上位打線でスタメン出場しており、開幕後もチャンスメークの役割を担う可能性は十分に考えられるだろう。
※ゴロ割合…全打球に占めるゴロの割合
※20打球以上の投手を対象
投手に目を移すと、2016年ドラフトで高卒入団した投手がオープン戦で順調に結果を残している。この世代の投手はレベルが高く、楽天・藤平尚真とオリックス・山本由伸はルーキーイヤーにプロ初勝利をマーク。
そこに続くべくローテーション争いに加わっているのが、広島・高橋昂也だ。ここまでゴロ割合はオープン戦トップの77.3%をマークするなど、打たせて取るピッチングが際立っている。
他にもヤクルト・寺島成輝や阪神・才木浩人らも高いパフォーマンスを見せており、今季は1998年世代が球界を席巻するかもしれない。
企画、監修:データスタジアム