「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

カープ女子も気になる?3連覇の可能性は!?

2018 3/17 09:30mono
野村祐輔
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

安定した投球を見せる投手陣

大瀬良大地

ⒸSPAIA


投手陣を見ると野村祐輔、クリス・ジョンソン、薮田和樹、岡田明丈、大瀬良大地ら5人の投手がローテーション当確。菅野智之(巨人)のような絶対的なエースは不在だが、全員が2桁勝利をできる力を持っており、安定した投球が期待できそうだ。

中継ぎ陣も中﨑翔太、今村猛、ジェイ・ジャクソンらが盤石。さらには新外国人選手としてレオネル・カンポスが加わった。カンポスは外国人枠の関係もあり起用法は限られてくるが、オープン戦2試合で2回を投げ5奪三振、防御率0.00と結果を残している。ジョンソン、ジャクソンそして野手陣とどのように外国人枠を利用するか、緒方孝市監督の起用法に注目したい。

また昨シーズン、広島投手陣のゴロ率(全打球に占めるゴロの割合)は51.8%とリーグトップだった。ゴロが多いということは、フライが少ないことを意味しており、昨シーズンの被本塁打92本は阪神とならんでリーグ最少。もちろん、被本塁打は球場の特性に関わってくるがひとつの目安となるだろう。今シーズンもゴロを打たせて取る投球で相手打者を翻弄したいところだ。

控えの層も厚い赤ヘル打線

松山竜平 新井貴浩

ⒸSPAIA


昨シーズンの主力から戦力の流出はなかった。今シーズンも田中広輔、菊池涼介、丸佳浩の『タナキクマル』トリオが健在。また、故障でシーズン終盤を棒に振った鈴木誠也もケガから復帰し、オープン戦では守備にもついている。開幕戦からフル出場するかは現時点でわからないものの、長期間の離脱は考えにくく、明るい材料と言えるだろう。

今春はサビエル・バティスタ、安部友裕のふたりが離脱したが、松山竜平、エルドレッド、新井貴浩といったベテラン達は、ここまで故障なく順調に来ている。しかし、大きな不安はないはずだ。昨シーズンも規定打席未到達ながらエルドレッド(27本)、松山(14本)、バティスタ(11本)と3選手が2桁本塁打を記録した。故障者が出ても代わりの戦力が出てくる、この層の厚さが広島の強さのひとつと言えるだろう。

新しい戦力の台頭が目立ったキャンプ・オープン戦

アレハンドロ・メヒア

ⒸSPAIA


また、今春のキャンプ・オープン戦では昨シーズンに戦力となれなかった選手たちの活躍が目立った。

野手陣の筆頭格はアレハンドロ・メヒアだろう。2016年に来日し、育成契約を結んだメヒアは、昨シーズン中に支配下契約を勝ち取ったものの、9試合で打率.214(14打数3安打)と結果を残すことができなかった。

しかし、このオープン戦では3試合連続本塁打を放ち5試合で打率.421(19打数8安打)、3本塁打、7打点の活躍を見せている。キャンプで故障したバティスタとは対照的に猛アピールを果たした。外国人枠争いに勝ち残れば開幕スタメンも見えてくる。

その他にも昨シーズンわずか9試合の出場に終わった下水流昂が、打率.500(14打数7安打)と結果を残した。6年目の今シーズンは2016年(48試合出場)を超えるキャリアハイを残したい。

また、投手陣では一軍経験のない2年目の高橋昂也が2試合で8回を投げ、防御率0.00と無失点を継続中。開幕ローテーション争いを九里亜蓮らと繰り広げている。

このように投手・野手ともに、昨年は一軍で活躍をはたしていない選手たちが次々と結果を残した。FA選手の獲得など大きな戦力補強がなくとも、チーム内で選手が育ち次々とアピールを繰り広げているのは、チームを作る上でひとつの理想型でもある。盤石のレギュラー陣と控え陣が機能し、連覇を果たした広島の選手層がまた一段と厚くなり、球団史上初の三連覇へ突き進んでいく。

※数字は2018年3月12日終了時点