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巨人・小林誠司は絶対的な捕手になれるか~厳しい環境と自身の成長~

2018 3/9 11:03Mimu
小林誠司
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守備面では年々成長

年々成長を見せている小林だが、2017シーズンでは特に捕逸・チーム暴投数の少なさが目立つ。137試合で守備に就いたものの、捕逸数2、チーム全体の暴投数25はいずれもリーグ最少の数字だ。この数字を他球団の捕手と比べてみよう。


  • 中村悠平(東京ヤクルトスワローズ)
    出場:126試合 捕逸数:6 チーム暴投数:34

  • 戸柱恭孝(横浜DeNAベイスターズ)
    出場:110試合 捕逸数:5 チーム暴投数:48

  • 梅野隆太郎(阪神タイガース)
    出場:112試合 捕逸数:4 チーム暴投数:41

  • 會澤翼(広島東洋カープ)
    出場:106試合 捕逸数:2 チーム暴投数:35

100試合以上で守備に就いた各チームの捕手と比べると、いかに小林の数字が優れているかがわかる。130試合以上出場して捕逸数を2以下に抑えたのは、1992年の古田敦也(元ヤクルトスワローズ)以来25年ぶりの快挙だ。

捕逸数の少ない捕手として有名な里崎智也(元千葉ロッテマリーンズ)は、2007年に125試合の出場で捕逸数1という数字を記録している。はたしてこの数字に近づけるだろうか。

ワンバンドの変化球もきっちり止められるように

これだけ捕逸数・暴投数を抑えられたのは、キャッチング技術の向上があってこそだ。以前から小林のキャッチングはあまり評価が高くなく、特にワンバウンドの変化球の止め方は問題視されていた。

それを象徴するのが2016年の秋に行われたWBCの強化試合だ。福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大とバッテリーを組んだ小林であったが、フォークボールを3度も後ろにそらしてしまった(記録上はすべて千賀の暴投)。

普段組むことがないパリーグの投手、しかも千賀は「お化けフォーク」と呼ばれるほど落差の大きなフォークを武器にしていたことに加え、WBC球は変化量が多くなりやすい。確かにミスを誘発する要因は多く存在していた。

問題だったのは、小林がフォークに対して、キャッチャーミットを上からかぶせて取りに行こうとしていたことだ。ワンバウンドしそうな変化球にミットを下から出すというのは、キャッチャーとして基本中の基本である。そういったプレーを何度も見せていたことに、ファンたちは懐疑的な目を向けた。

しかし3月の大会本番からは、秋までのプレーとは一転。嶋基宏が代表を辞退したこともあり全試合で先発出場し、ワンバウンドの変化球も、後ろにそれそうな球もしっかり捕球していた。シーズンに入ってからも変わらなかったその姿が、捕逸数2という数字に表れたのだろう。

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