ロッテ
※文章、表中の数字はすべて2017年シーズン終了時点
※期間…オールスター前後
昨季は球団ワーストの87敗を喫し、最下位に沈んだロッテ。巻き返しには、防御率4.22でリーグワーストだった投手陣の建て直しが急務だろう。
そこで期待したいのが、ルーキーイヤーに苦しい戦いを経験した投手たちだ。中でも、昨季の前半戦に安定感を欠いた佐々木は、再昇格した9月に4試合の登板で防御率1.04と好成績を残した。
彼らが後半戦に見せたパフォーマンスを継続できれば、上位進出の大きな力となるだろう。
※盗塁成功率=盗塁÷盗塁企図
一方、慢性的に長打力不足の打線も、開幕から低空飛行が続いた。そんな中、得点力改善を図る井口新監督はシーズン140盗塁を目標に掲げ、“走るチーム”を目指す。
昨季を振り返ると、盗塁成功率こそリーグトップの数字を残したが、出塁の少なさなどもあって盗塁はリーグ3位の78個にとどまった。現役屈指の盗塁技術を誇る荻野ら走れる選手の出塁率向上、角中ら主力打者のより積極的な盗塁企図が、目標達成には欠かせない要素となる。
日本ハム
※クオリティースタート(QS)…先発投手が6回以上、3自責点以下に抑えること
※QS率=クオリティスタート÷先発
リーグ連覇を目指した昨季の日本ハムだったが、投打双方の軸である大谷の長期離脱もあり、4年ぶりのBクラスに終わった。先発の安定感を示すクオリティースタート率はリーグで最も悪く、特に改善が求められるポイントだ。
大谷だけでなく、守護神・増井とセットアッパーのマーティンもチームを離れ、投手陣全体が再編を余儀なくされている。昨季振るわなかった有原ら既存戦力の奮起、マルティネスやトンキンといった新助っ人の活躍がV奪回のカギを握るだろう。
※OPS=出塁率+長打率
2016年にリーグ2位タイの619得点を挙げた打線も、昨季はリーグ5位の509得点と苦しんだ。これは、内野陣の主力である中田や中島卓也の不振と無関係ではないだろう。
一方の外野陣は大田泰や松本が台頭し、規定打席に到達。内野でも、ルーキーイヤーから114試合に出場した石井一や、9月以降に6本塁打と爆発した横尾らの存在は好材料といえる。
若手の育成に定評のあるチームだけに、経験のある選手と新鋭を競わせ、打線の活性化につなげたいところだ。
企画、監修:データスタジアム、執筆者:大島 甲子郎