メジャー通算51勝のジーを獲得!さらには松坂も!
このオフ最大の動きは補強ではなく、放出かもしれない。当初から噂されていたが、来日1年目にして本塁打王を獲得したアレックス・ゲレーロが退団。同じセ・リーグの巨人へと移籍した。その他にも、ジョーダン・アルメンゴ、ラウル・バルデス、エルビス・アラウホ、ホルヘ・ロンドンといった投手陣もそろって自由契約となっている。 そのなかでジョーダンはアルメンゴと登録名を変えヤクルトへと移籍を果たした。
もちろん放出を行っただけでなく、新外国人選手も獲得した。その目玉がディロン・ジーだ。ジーは2010年にメッツでメジャーデビューし、2017年まで通算51勝。2011年(13勝)、2013年(12勝)と2度の2桁勝利も記録しており実績は抜群。1986年生まれで2018年シーズンは32歳。まだ老け込む年齢ではないだろう。ローテーションの柱としての活躍に期待がかかる。また、キューバ出身のオネルキ・ガルシアも獲得。2017年シーズンはロイヤルズで2試合に登板し0勝1敗、防御率13.50とメジャーでは結果を残せなかった。しかし、3Aでは20試合に登板し7勝3敗の成績を残している。先発、中継ぎ両方の経験があり森繁和監督の起用法にも注目したい。
野手はドミニカ出身の2名を補強した。ソイロ・アルモンテとスティーブン・モヤだ。両名ともにメジャー経験があり、アルモンテはヤンキースで田中将大ともチームメートだった。残留したビシエド含めて外国人野手は3名体制となりそうだ。
また、外国人選手だけでなくFAによる補強も行なっている。2017年に行われた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表にも選ばれた大野奨太だ。前監督でもある谷繁元信が正捕手から退いて以降、固定できなかった扇の要を任されることになる。背番号も『27』を受け継ぐことになり、その期待は大きい。
ドラフトでは中村奨成(広陵高→広島)を抽選で外したものの、最速157キロを誇る鈴木博志を獲得。即戦力右腕として中継ぎ起用が見込まれている。その他の選手は将来性を重視して高校生が中心となった。数年かけてチームを作り直す方針が見え隠れするドラフトだったと言えるだろう。
また、キャンプイン直前にソフトバンクを自由契約となった松坂大輔のテストを行い、入団の運びとなった。もちろん、ローテーションは確約されておらず、その他の選手とともに競争を行って行くこととなる。