一軍デビューを飾った新人 2017年セ・リーグ編
2017年のセ・リーグは、53人のルーキー(育成選手を含む)のうち、29人が一軍デビューを飾った。今回は、その中で鮮烈な活躍が光った選手を振り返っていきたい。
昨年セ・リーグの新人王に輝いたのは、京田陽太(中日)だった。開幕戦から「7番・ショート」でスタメン出場を果たすと、期待に違わぬ活躍でレギュラーに定着。
終わってみれば、リーグ新人史上2位の149安打を積み重ねた。そんな京田の魅力のひとつが、リーグ屈指の俊足だろう。全安打の約4分の1に相当する39本が内野安打となっており、これは直近5年間のNPBでもトップの本数だ。
さらにリーグ最多となる8本の三塁打や、同2位タイの23盗塁を記録するなど、自慢のスピードでファンを熱狂させた。
※スイング奪空振り率=奪空振り÷スイング
※100投球回以上の投手を対象
投手では、濱口遥大(DeNA)の奮闘が光った。昨季は両リーグの新人で唯一となる2ケタ勝利をマークし、123回2/3で136三振を奪った左腕。
打者がスイングした際の奪空振り率は、4年連続最多奪三振の則本昂大(楽天)と、自己最多となる217個の三振を奪った菊池雄星(西武)に挟まれる形で2位にランクインするなど、そのポテンシャルを証明した。
昨季は故障による離脱もあり、規定投球回には届かなかったが、フルシーズンを戦ったら、いくつの三振を積み重ねるだろうか。2年目の投球にも注目したい。
※先発時の成績を対象
※8月以降に5試合以上先発した投手を対象
そして夏場に頭角を現したのが、畠世周(巨人)だ。右肘手術の影響で開幕こそ出遅れたものの、その後は二軍で着実に結果を残し、7月6日に一軍デビュー。
8月以降の先発登板では9試合で防御率2.08を記録するなど、2ケタ勝利を飾った菅野智之、マイコラス、田口麗斗と比べても、決して見劣りしなかった。今季はマイコラスがカージナルスと契約を結んだ中、新たな3本柱の一角として、シーズンを通した働きが期待される。
今回紹介しきれなかった中でも、7本塁打を放った大山悠輔(阪神)など、大器の片りんを見せた17年ルーキー。2年目での飛躍を目指す選手も含めて、これからの成長を楽しみにしたい。
企画、監修:データスタジアム