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【2017年プロ野球】捕手の打撃成績はどう変わったのか?

2017 12/11 11:51勝田聡
捕手の打撃成績はどう変わったのか?
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打てる捕手の減少

2017年シーズンにおいて規定打席に到達した捕手は、小林誠司選手(巨人)、中村悠平選手(ヤクルト)のふたりだけ。日本一に輝いたソフトバンクは甲斐拓也選手、高谷裕亮選手、鶴岡慎也選手らを併用。
そのなかで、甲斐選手は規定打席に到達しなかったものの、ベストナイン・ゴールデングラブ賞を受賞。完全なるレギュラーではなかったが、アジアプロ野球チャンピオンシップ日本代表に選出されるなど飛躍のシーズンとなった。

確固たる正捕手が不在となっている理由のひとつに、『打てる捕手』の不在が挙げられる。古くは野村克也選手(元・南海他)、田淵幸一選手(元・阪神他)、近年でも古田敦也選手(元・ヤクルト)、城島健司選手(元・ソフトバンク他)、阿部慎之助選手(巨人)らが『打てる捕手』としてチームを引っ張っていた。
しかし、阿部選手以降でこのような捕手は見当たらない。そのため正捕手を固定せず、先発投手との相性を考慮するなど併用するようになったといえるだろう。

また捕手でありながら打撃面で優れている選手は、その他のポジションへとコンバートされることも増えている。
現役選手では岡島豪郎選手、銀次選手(ともに楽天)、中谷将大選手(阪神)、福田永将選手(中日)らがそうだ。その他の捕手との兼ね合いもあるが、守備の負担を減らし、打撃に専念できるようにとの思惑も当然あるだろう。

このような理由もあり『打てる捕手』が体感的に減ったように思えるのはたしかだが、実際にはどうなっているのだろうか。そこで、2017年と2008年の先発捕手による打撃成績を比べてみた。
ちなみに2008年は矢野燿大選手(阪神)、阿部選手(巨人)、石原慶幸選手(広島)、日高剛選手(オリックス)、細川亨選手(西武)と5人が規定打席に到達した年でもある。

球界全体では2008年から全項目で数値が下降

12球団の合計値を見ると、打率・本塁打・打点の打撃3部門、さらには、出塁率・長打率・OPS(出塁率+長打率)の全ての数値において2008年から下降している。
球界全体で捕手の打撃力が低下しているということがわかるデータだ。また打席数も2008年の6116打席から5623打席へと減少。
これは、試合終盤に代打を送られるなどのケースが増えたことを意味しているといえる。

とくに顕著なのは本塁打数の減少だ。2008年にプロ野球全体で生まれた本塁打は1480本。対する2017年シーズンは1500本となっている。
ボールの違いなどで本塁打数は毎年変動するが、この両年に限ってはほぼ同じだった。しかし、先発捕手の本塁打数は116本から66本へとなり約57%となっているのだ。

また、2008年は巨人・広島・西武・ロッテ・オリックスと5球団で先発捕手による合計本塁打が2桁に到達したが、2017年はDeNA(11本)のみ。
また、長打率を比べてみても数値が向上したのはDeNA(.021)、ソフトバンク(.077)の2球団となっている。

全体の表


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