2017年ドラフト、パ・リーグ6球団の指名状況
前回のコラムに引き続き、2017年のドラフトについて取り上げる。今回は、パ・リーグ6球団の指名状況を振り返っていきたい。
2017年のドラフトは、まさに“清宮ドラフト”だったといっていいだろう。福留孝介(現阪神)と並び、高校生では歴代最多となる7球団から指名を受けた希代のスラッガー・清宮幸太郎。抽選の末、彼の交渉権を獲得したのは日本ハムだった。
日本ハムは主力野手に中田翔、西川遥輝、近藤健介など高卒選手が多く、今季は松本剛らも台頭を見せた。育成力には定評があるチームだけに、清宮がスケールアップを図るにはもってこいの環境かもしれない。高校通算111本塁打を放った“怪物”は、プロの舞台で何本のアーチを描くことができるか注目だ。
※阪急時代を含む
清宮が衆目を集める中、西武とオリックスは社会人No.1投手の呼び声も高い田嶋大樹を指名。交渉権を獲得したのはオリックスで、2005年から続いていた抽選の連敗記録を11で止めた。
それだけに、ようやく“引き当てた”ドラフト1位である田嶋への期待は高まるところだろう。チームのドラフト1位投手を振り返ると、1年目から2ケタ勝利を挙げたのは2人のみ。来季、田嶋がその3人目となるのを期待したいところだ。
最後に清宮、田嶋の交渉権を逃した他球団のドラフト1位を見てみよう。王者・ソフトバンクは、将来性豊かな右腕の吉住晴斗を獲得した。厚い選手層を誇るチームだけに、ルーキーイヤーは力をつけるためのシーズンになるだろう。西武はキレのあるスライダーが武器の変則左腕・齊藤大将を、楽天は長身から力強いストレート投げ下ろす近藤弘樹を指名。ともに即戦力として評価が高く、開幕ローテーション入りも期待される。
長打力不足が課題のロッテは、清宮に比肩する大器・安田尚憲を獲得した。理想の打者に松井秀喜氏を挙げる安田は、188センチ95キロと体格はすでに“ゴジラ”級。豪快なスイングで、1年目から本拠地のファンを沸かせられるか。
企画、監修:データスタジアム