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「安芸国」広島県出身の現役プロ野球選手5選

2017 10/13 11:07sachi
広島県
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Photo by srattha nualsate / Shutterstock.com

中国地方で最大の都市を持ち、瀬戸内海の絶景と歴史ある史跡に出会える広島県。高校野球の強豪が名を連ね、地元球団である広島カープが存在することもあり、広島県出身のプロ野球選手は現役に限っても30名以上となっている。 その中から厳選して5名のプレーヤーにフォーカスしていく。

不惑を迎えた「広島愛」の男、新井貴浩選手

40歳で迎えた今季も広島カープの主軸を担うのが、広島市出身の新井貴浩選手だ。県立広島工業高時代は甲子園出場歴がなく、駒澤大時代の活躍から同大の先輩である野村謙二郎氏(当時は広島カープの選手)の推薦を受けカープがドラフト指名、入団に至ったという経緯がある。
持ち前の打撃力とひたむきさで初年度からペナントレースに53試合出場、それ以降も着実に出場数を増やしていき、4年目の2002年には全試合出場とオールスターにも選出される中心選手となった。

2007年のシーズン終了後、挑戦してみたいとの理由でFA権を行使し阪神タイガースへ移籍。タイガースでも主力として7年間プレーした。 2015年には愛し続けたカープへの復帰を果たし、ニューヨークヤンキースから復帰した黒田博樹投手とともに2016年のセ・リーグ優勝に貢献した。

侍ジャパンの主軸!全盛期に更なる飛躍を期す中田翔選手

北海道日本ハムファイターズで活躍する中田翔選手も広島市の出身だ。学生時代はエースで4番、中学生世代の日本代表でも中心選手として君臨する全国区の存在だった。
大阪桐蔭高時代は通算で87本塁打、投手としては最速151㎞を投げ込むも、肩の故障から野手に専念するようになった。

プロ野球ドラフトでは4球団競合の末ファイターズが交渉権を獲得、大きな期待を受けて入団。しかし、1軍で実績を残し始めたのは4年目の2011年と、ケガによる離脱を含めても時間をかけた育成が行われてきた。
その育成方針と本人の努力により、現在のファイターズにおける不動の4番、そして侍ジャパンの主軸として出色の活躍を見せている。年齢的にも今が全盛期。更なる貢献を目指して2017年シーズンを戦っている。

ジャイアンツの鉄人と呼ばれた西村健太朗投手

読売ジャイアンツの西村健太朗投手は安芸郡府中町の出身だ。甲子園の常連校である広陵高に進学し、1年生の秋からエースとして活躍した。高校時代のあだ名は「フランケン」。
2年生から3年生にかけ4季連続で甲子園出場を果たしており、2003年の第75回春の選抜では見事優勝している。プロ野球ドラフトにおいて複数の球団が関心を寄せたが、相思相愛といわれたジャイアンツに入団した。

プロ初年度はリリーフとして1軍に初登板するが救援に失敗、先発でもマウンドを踏むが好結果を残せず2軍へ降格している。2年目の後半から徐々に1軍の試合で登板機会を増やしていったが、先発にリリーフ、抑えと局面を問わず出場することもあり、当時の原辰徳監督からは「うちの鉄人」と絶賛された。

パ・リーグが誇る「トリプルスリー」の達成者、柳田悠岐選手

2015年シーズンに鮮烈なトリプルスリーを達成した、福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手。広島市出身の柳田選手は小学3年生から野球を始め、県立の広島商に進学した。
甲子園出場歴はなく無名に近い存在だったが、広島経済大時代に取り組んだウェイトトレーニングの成果もあって、高いアベレージと長打を伏せ持つ好打者へと変貌する。大学での活躍が認められ、ソフトバンクがドラフト2位で獲得した。

プロ1年目から大器の片鱗を見せていた柳田選手は、故障で一時離脱のあった3年目に1軍で2桁本塁打と2桁糖類を記録。そのオフからトリプルスリーを意識し始めたという。2014年も着実に実績を上積みし、2015年には公約通りトリプルスリーを達成、「ギータ」の愛称を日本中に知らしめた。

1軍定着を目指す、広島市出身の「アジャ」井上晴哉選手

千葉ロッテマリーンズに所属する巨漢スラッガーの井上晴哉選手は、出生時に体重が5,200gあったという規格外の体格の持ち主。高校時代の甲子園出場歴はないが、崇徳高、中央大、社会人野球の日本生命とキャリアを通じて4番打者を務めてきた。
2013年秋の東アジア大会で日本代表の中軸を担い金メダル獲得に貢献。それらが認められ、同年のドラフト会議においてマリーンズが獲得した。

公称で110㎏とされていた体重が実は115Kgあり、プロ入り1年目の日本人選手で最重量となった。プロレスラーのような巨漢から日本生命時代についた「アジャ」というあだ名は現在も使われている。
パワーだけでなく左右に打ち分ける打撃技術や、守備の器用さも特徴。2016年までは果たせなかった1軍定着が今季の目標だ。

まとめ

広島県出身のプロ野球選手には非常に高い能力を持ち、かつ個性に溢れた方々が揃っている。過去を遡ると張本勲氏、金本知憲氏、谷繁元信氏といった面々も広島県出身だ。これからも球界を代表するような選手輩出を期待したい。