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【パ・リーグ】2017年シーズンにブレイクした選手は誰だ!?

2017 10/13 10:05cut
野球場
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「未完の大器」からの脱却!大田泰示選手

読売ジャイアンツからトレードで北海道日本ハムファイターズへと移籍した大田泰示選手。2008年ドラフト1位で東海大相模高校から巨人に入団。その当時から身体能力が高く、大田選手は「未完の大器」と呼ばれ続けていた。
巨人では年間を通して活躍したことがなく、8年間で225試合、打率.229(436打数100安打)、9本塁打、40打点と今ひとつ。ドラフト1位としては物足りない成績に終わっていた。

しかし、日本ハムに移籍した当初から栗山英樹監督に「なんで、活躍できないかがわからない」と言わしめたほどの素材でもある。開幕からレギュラーとしての起用を期待されたが、オープン戦で故障。一軍昇格は4月下旬だった。

一軍昇格後はほぼ、スタメンで起用され続け巨人時代の8年間で記録した8本塁打を更新し、二桁本塁打を達成している。また、古巣巨人との交流戦では3試合で打率.700(10打数7安打)、2本塁打、2打点と大暴れ。強烈な恩返しを見せてくれた。

入団当時は松井秀喜選手の背負っていた背番号「55」を与えられた大砲候補だった大田選手。9年目にして「未完の大器」から脱却したようだ。2018年シーズンは開幕からの活躍を期待したい。

「おかわり君2世」こと山川穂高選手

埼玉西武ライオンズだけでなく、日本球界が誇るホームランアーティストでもある「おかわり君」こと中村剛也選手。その中村選手と風貌、フォームがそっくりなのが山川穂高選手だ。山川選手は2013年ドラフト2位で富士大学から西武へ入団した。

1年目から二軍で本塁打を量産し21本塁打で本塁打王に輝くと、シーズン終盤に一軍でも初本塁打を放っている。しかし、一軍では打率.100(30打数3安打)、2本塁打、9打点と結果を残すことはできなかった。
2016年には自己最多の49試合に出場し打率.259(139打数36安打)、14本塁打、32打点と少ない試合数ながら本塁打を量産。2017年シーズンへの期待が持たれていた。

迎えた2017年シーズンは、開幕一軍入りを果たしたものの5月に登録抹消。二軍調整後再昇格した7月以降にブレイクを果たした。8月は打率.326(92打数30安打)、9本塁打、28打点の成績で月間MVPを受賞。打順も6番から主軸である5番、4番へと変更になった。「おかわり君」が不調で苦しむ中で「おかわり君二世」がチームを引っ張っている。

次々でてくるソフトバンク投手陣!石川柊太選手・嘉弥真新也選手

毎年のように好選手が出てくる、福岡ソフトバンクホークスの投手陣。2017年シーズンも2名がブレイクを果たした。その筆頭格が2013年育成ドラフト1位の石川柊太選手だ。石川選手は2016年7月1日に支配下登録されたものの、一軍登板はなかった。

迎えた2017年シーズンは開幕から中継ぎで出番を与えられ、交流戦前までにを残すと先発に転向。初先発初勝利を飾ると、その後も安定した投球を見せている。チーム事情もあり今後の起用法は流動的だが、計算できる投手になったことは間違いない。

2016年シーズンオフに森福允彦選手がFAで読売ジャイアンツへ移籍。左の中継ぎ投手の枠がひとつ空いた。そこに収まったのが、嘉弥真新也選手だ。
嘉弥真選手は2011年ドラフト5位でJX-ENEOSからソフトバンクへ入団。2年目に40試合に登板し防御率2.32と結果を残していた。しかし、その後は出番が減り2016年シーズンはわずか5試合。2017年シーズンは背水の陣でもあった。

そのシーズンで嘉弥真選手は大ブレイク。開幕一軍を掴むと4月はなんと、防御率0.00。5月に入り失点を許したものの、その後も安定。調整の意味を込めて5月に二軍降格をしているが、ここまで49試合に登板し防御率1.93。みごとに森福選手の穴を埋めることに成功した。
左のワンポイントとしての起用が多くなっているが、信頼度を上げて1イニングを任される投手に成長してほしい。

育成ドラフトからの下克上!甲斐拓也選手

捕手併用制を敷く福岡ソフトバンクホークス。今シーズンは髙谷裕亮選手、鶴岡慎也選手のベテラン選手に加え甲斐拓也選手が争いに加わった。甲斐選手は2011年育成ドラフト6位でソフトバンクに入団。
このドラフトでは第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表でも活躍した千賀滉大選手も指名されている。その後、二軍で結果を残し2013年シーズン終了後に支配下登録された。

しかし、2016年シーズンまでは一軍での出場はわずか15試合。2017年シーズンも一軍確約ではなく春季キャンプ、オープン戦で結果を残し競争を勝ち抜いてきた。開幕戦のスタメンこそ髙谷選手に譲ったものの併用が続いていた。しかし、高谷選手が故障離脱中はほぼ一人でマスクを任されるなど、チームトップの出場試合数を誇る。

打撃面でもプロ入り初本塁打を放ち、ここまで5本塁打をマークした。育成ドラフト下位から這い上がりブレイクした甲斐選手。ドラフト同期の千賀選手のように日本大代表を目指したい。

恐怖の8番打者!上林誠知選手

福岡ソフトバンクホークスで今シーズンブレイクした選手の一人である上林誠知選手。2017年シーズン序盤は恐怖の8番打者として君臨。交流戦終了後まで打率3割台をキープし下位打線を支えていた。その後は少し調子を落とし打率は下降したものの、レギュラーとして試合に出場し続けている。本塁打も自身初の二桁をクリアした。

上林選手は2013年ドラフト4位で仙台育英高校からソフトバンクに入団。入団2年目となる2015年に一軍デビューを果たす。15試合の出場だったが、打率.318(44打数14安打)、2本塁打、6打点を記録。初本塁打が満塁本塁打となるなどセンセーショナル案デビューイヤーを送っていた。

1年目終盤の活躍が派手だったこともあり、2年目となる2016年シーズンのブレイク候補として期待が掛かっていた。野球情報誌、webメディアなどでも大きく取り上げられており、新人王候補にも挙がっていたのだ。しかし、一軍での出場はわずか14試合。打率.211(19打数4安打)、0本塁打、1打点と1年目よりも全ての面で数字を下げてしまった。

上林選手は期待外れと言われた2016年から見事に復活し、2017年シーズンにブレイクを遂げたのだ。2018年シーズンは今年以上の成績を残し「一発屋」に終わらない活躍を期待したい。