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【1990年代前半を振り返る】ドラフト下位指名からのブレイクは?


1990年:下位指名ながらオリンピック代表選手へ!

1990年のドラフト会議は、前年の野茂英雄選手(近鉄他)同様に8球団競合の選手が誕生した。人気となったのは亜細亜大学に所属していた小池秀郎選手だ。抽選の結果、小池選手はロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)が交渉権を獲得。しかし、小池選手は入団を拒否し社会人野球の松下電器へと進むことになる。
その他の1位指名では長谷川滋利選手がオリックス・ブルーウェーブ、元木大介選手が読売ジャイアンツがそれぞれ単独で指名され入団に至っている。元木選手は前年に福岡ダイエーホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)から1位指名を受けたが、巨人入りを熱望し浪人生活を送っていた。その熱意が実った結果だ。

このドラフト会議で下位指名から大きな実績を残した選手の筆頭格が、村松有人選手だ。村松選手は石川県・星稜高校からダイエーに6位指名で入団。
5年目となる1995年に95試合に出場し32盗塁をマーク。翌1996年には58盗塁で盗塁王も獲得している。2004年のアテネオリンピック日本代表でもプレーし銅メダルに貢献した。現在はソフトバンクでコーチを行うなど野球界で息の長い活躍を行っている。

また、1991年セ・リーグ新人王に輝いたのは、ドラフト5位で住友金属から中日ドラゴンズ入りした森田幸一選手だった。森田選手は新人ながらクローザーとして起用され50試合に登板。10勝3敗17セーブ、防御率3.03の成績を残しタイトルを獲得。故障もあり、初年度がキャリアハイとなってしまったのは残念だが、下位指名ながら輝いた選手といえるだろう。

1991年:イチロー選手が誕生したドラフトで三浦大輔選手もプロ入り

1991年のドラフト会議は駒澤大学の若田部健一選手、東北福祉大学の斎藤隆選手、関西学院大学の田口壮選手が1位で重複。若田部選手は福岡ダイエーホークス、斎藤選手が大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)、田口選手はオリックス・ブルーウェーブ(現・オリックス・バファローズ)が交渉権を獲得。それぞれ、入団を果たしている。

このドラフトからプロ入りを果たした選手でもっとも実績を残したのはイチロー選手(現・マーリンズ)だ。愛工大名電高校のイチロー選手はオリックスから4位指名を受けプロ入りし、3年目のシーズンとなる1994年に210安打を放ちスター街道に乗ると、数々のプロ野球記録を打ち立てメジャーリーグヘ移籍した。2017年現在も現役で活躍している。

また、中村紀洋選手(DeNA他)も近鉄バファローズから4位指名を受け入団し、メジャーリーグ移籍を果たす活躍を見せた。

イチロー選手、中村選手は4位指名だったが、2名よりも下の順位から大きく羽ばたいた選手もいる。大洋ホエールズの6位指名だった三浦大輔選手だ。三浦選手は奈良県・高田商業高校からプロ入りを果たし、2016年まで25年間にわたり現役生活を全うした。「ハマの番長」として親しまれ通算172勝をマークしている。

1992年:松井秀喜選手と同期の村田善則選手は現在巨人のコーチへ

1992年のドラフト会議は、高卒スラッガーの松井秀喜選手(星稜高)、そしてバルセロナオリンピックに出場を果たした社会人選手に注目が集まっていた。大注目の松井選手には4球団が入札し抽選の結果、読売ジャイアンツが交渉権を獲得した。くじを引いた長嶋茂雄監督が、満面の笑みでサムアップをしたシーンは有名だ。
また、社会人組では三菱自動車京都・伊藤智仁選手に3球団が入札し、ヤクルトが交渉権を獲得した。伊藤選手は切れ味鋭いスライダーを武器に1年目から活躍し、前半戦で7勝2敗、防御率0.91の成績を残して新人王を獲得している。

この年の下位指名を見渡してみると、近鉄から5位指名された大島公一選手が目につく。大島選手はアトランタオリンピックでも活躍し、銅メダルに貢献した。プロ入り後も近鉄、オリックス、楽天の3球団で活躍し、通算1088安打を放ち13年間現役生活を続けている。
また、現巨人一軍バッテリーコーチの村田善則選手も同ドラフトで5位指名を受け入団している。2008年に現役引退後はスコアラーとして活躍し、2016年からは一軍バッテリーコーチとして高橋由伸監督をサポートしている。

1993年:ロッテの下位指名が凄い!

1993年のドラフト会議から大学生・社会人選手に限り逆指名が認められるようになった。各球団2名まで逆指名の利用が可能となり、ドラフトの戦略が変わった年でもある。
この年、逆指名を利用しダイエーに入団を果たしたのが、小久保裕紀選手だ。小久保選手はダイエー、巨人、ソフトバンクで活躍し名球会入りも達成。2017年に行われた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本代表監督としてチームをベスト4進出まで導いている。

この年のドラフトでは、千葉ロッテマリーンズの下位指名から有力選手が誕生している。5位で諸積兼司選手、6位で小野晋吾選手、7位で福浦和也選手を指名。各選手ともにロッテで主力となりチームに大きく貢献している。
とくに福浦選手は「幕張の安打製造機」として2016年シーズン終了時点で通算1932安打。名球会入会資格となる2000本安打まで現役生活を続けてもらいたい。

1994年:2017年も現役で活躍中の相川選手がプロ入り!

各球団2名までの逆指名が認められていた1994年のドラフト会議。後に名球会入りを果たすことになる宮本慎也選手(ヤクルト)や、「魂のエース」こと黒木知宏選手(ロッテ)が同制度でプロ入りを果たした。
逆指名が適用されない高校生からは城島健司選手(ダイエー)、大村三郎選手(登録名・サブロー/ロッテ)らが1位指名でプロ入りを果たしている。
また、西口文也選手と稲葉篤紀選手も同ドラフトで3位指名を受けそれぞれ西武、ヤクルト入りを果たした。稲葉選手は小久保監督の後を受け、侍ジャパンの監督に就任。東京オリンピックへ向けて日の丸を背負って戦っていくことになる。

下位指名からは横浜ベイスターズ5位指名の相川亮二選手(現・巨人)、広島から5位指名を受けた横山竜士選手らが輩出された。相川選手は横浜、ヤクルト、巨人と渡り歩き2017年現在も現役を続けており、ベテランとしてバックアップを行いながら後進の育成に務めている。
また、横山選手は中継ぎとして活躍し2005年からは中継ぎの柱としてフル回転。2009年には31セーブをマークするなど通算110セーブをあげている。

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