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目指すは日本一奪還!福岡ソフトバンクホークスキャンプ2017検証

2017 7/10 10:25mikky
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

2016年終盤に日本ハムにかわされたことでシーズン2位、クライマックスシリーズもファイナルで敗退したソフトバンクホークス。 悔しさを味わった常勝軍団が、雪辱をかけて臨む2017年シーズンを占うキャンプの成果を検証する。

WBCで主力が抜けても若手中心の活気あるキャンプに

春季キャンプイン直前に「秋には日本一が奪回できるシーズンにしたい」と語っていたのは、ソフトバンク・工藤公康監督。キャンプ後には「けが人もなくハツラツと過ごせた」と仕上がりにも満足の様子だ。
3月のWBCに向け、主力の内川聖一選手、松田宣浩選手、武田翔太選手、千賀滉大選手が侍ジャパンのキャンプへ入り、3人の外国人選手もそれぞれの国のチームへ合流。抜けた選手の穴を埋めるべく若手が中心になり、投手陣の仕上がりの早さにも満足していた。

開幕投手は満場一致の和田毅選手36歳

開幕投手は、満場一致で36歳を迎えた和田毅選手が務めることが発表された。
誰からも認められる和田選手に大役を任せる考えを示した工藤監督は、紅白戦で2回4失点(2月19日開催)となったが、フォームなどの試行錯誤を経て、悩みは吹っ切れた様子だ。
投手陣の層が分厚いチームの中心として、期待がこもった指名を受け、昨季の最多勝と最高勝率を挙げた和田選手は、「昨年の悔しさを晴らしてくれたと思ってもらえる投球をしたい」と意気込みを示している。

ブレークの予感!?上林誠知選手

紅白戦で、開幕投手を務める和田選手から右越えの2ランを放ったのが、プロ4年目の上林誠知選手だ。2015年8月には、プロ初本塁打が満塁本塁打となる球団史上最年少記録を塗り替えて、ウエスタンリーグでは首位打者など数多くのタイトルを獲得した。
近年は、高卒4年目のバッターがブレークする傾向が見られ、上林選手はその最有力候補と見られている。オフには、食事量とウェイトトレーニングで体重を10キロ増やし、より磨きがかかった21歳の上林選手は、熾烈な外野手争いに挑む。

ゴールデンルーキー田中正義選手、大器の片鱗見せるも制球に課題か

2016年のドラフトでセ・パ5球団から指名を受けた、大学ナンバーワン左腕の田中正義選手(創価大)は、どのようなキャンプを過ごしていたのだろうか。
実戦初登板となった19日の紅白戦は、上林選手のヒットと二盗、失策が絡むなどして2回1失点。23日の紅白戦も2回1失点で、3奪三振も4四球と制球に課題を残す結果となった。
工藤監督は、「能力は素晴らしいが、足りないところもある」と言い、プロとして着実な成長に期待しているようだ。

若鷹、練習試合で侍ジャパンに完封勝利

春季キャンプの最終クールでソフトバンク1軍にあたるA組は、WBCに臨む侍ジャパンと対戦した。日本代表クラスにどこまで通用するか注目が集まったが、結果を見れば2対0でソフトバンクの勝利。
5年目の東浜巨選手が先発の3回無失点、飯田優也選手、嘉弥真新也選手、笠原大芽選手も、それぞれ1回無失点と好投を見せた。心配なのは侍ジャパンの一員として出場していた内川聖一選手。一塁守備中に打者走者の斐紹選手とぶつかり、右肩打撲と診断された。

まとめ

とにかく投打層が厚いソフトバンク。 やや制球に苦しんでいるゴールデンルーキー、田中選手をじっくり育てる方針を示している一方、高卒4年目の上林選手がブレークを匂わせる活躍をみせるなど、今年も楽しみなシーズンになりそうだ。