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2017年シーズン2000本安打への期待がかかる鳥谷敬選手

2017 6/28 09:44cut
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高校時代はピッチャーも経験

鳥谷敬選手といえば、長く阪神のキャプテンも務めた大人気選手だが、出身は東京都東村山市だ。幼い頃の鳥谷選手は、少年野球クラブやシニアクラブで左打ちバッターとして活躍した。

聖望学園高校に入学した鳥谷選手は、1999年夏の甲子園に出場する。当時は投手としてもプレーし、143キロの速球をマークするなど背番号「6」ながらマウンドにも登った。一回戦敗退しているが、甲子園でのプレーはその後、阪神タイガースでの選手生活に影響を与えたはずだ。プライベートでは、当時の高校のマネージャーと後に結婚している。

早稲田大学に入学した鳥谷選手は、やがてメジャーでも活躍を見せることになる青木宣親選手らと同期で、ともに東京六大学野球で大活躍をした。遊撃手専門として5度のベストナインに輝き、最速タイとなる二年の春に三冠王を獲得、二度の首位打者などの記録を重ね、一躍大学野球界のヒーローになった。

自由獲得枠で阪神入団のドラフト注目選手

鳥谷選手はすでに大学野球界で大人気、期待の高い注目選手として2003年のドラフトをにぎわせた。ドラフト同期は、同大学で後にメジャーでも活躍する青木宣親選手、そして日本ハムの日本一に後に大きく貢献し、その後に鳥谷選手ともチームメイトとなる糸井嘉男選手や、投手では巨人内海哲也選手などが挙げられた。

鳥谷選手は自由獲得枠で阪神へ入団。他球団も名乗りを上げていたといわれるが、阪神タイガースに決めたきっかけは、早稲田大学の先輩、当時の岡田監督の影響と、天然芝のグラウンドでプレイしたいという意志からだったと後に語っている。天然芝のグラウンドは体に負担がかかりにくく、選手生命が長くなると思ったそうだ。
実力のみならずその二枚目ぶりから人気も高く、メディアに大きく取り上げられ、一部報道では「阪神のショートは10年困らない」と言われたほどだった。

プロ入り後の鳥谷選手は、プロの大きな壁に苦しみながらも、遊撃手としてレギュラーを勝ち取り、フルイニング連続出場記録、ベストナイン出場、ゴールデングラブ賞などを手にし、阪神タイガースに欠かせない主要選手として成長していく。

2013年WBC 土壇場で魅せた盗塁

2013年、鳥谷選手は山本浩二監督率いる侍ジャパンの精鋭としてWBCへ参戦した。二次ラウンド、対チャイニーズタイペイ戦のシーンで、鳥谷選手は歴史に名を刻むような大活躍を見せる。
2対3で1点ビハインドのまま、9回表、1アウトで打順が回ってきた鳥谷選手は、一度もバットを振ることもなくフォアボールを選ぶ。長野選手のフライで2アウト、バッター井端弘和選手の場面で鳥谷選手は、敵チームだけでなく侍ジャパンのチームメイト、そして観客や視聴者が驚く行動に出た。「鳥谷がスタートしている!」の実況アナウンサーの絶叫の元で盗塁を敢行。奇襲とも言える盗塁成功で2塁へ進む。

その後、井端選手のタイムリーで鳥谷選手はホームに帰る。「クイックがそんなに早くない投手だから、行けたらいつでも行っていいと言われたので、腹をくくっていこうという感じでした」と後に語る鳥谷選手。アウト一つで負けという場面での勇気ある盗塁はまさに「サムライ」。野球ファンは結果決勝点となったことに大歓喜したのだ。

2013年、サムライジャパンはWBC制覇とはならなかったが、「鳥谷がスタートしている!」というアナウンサーの実況は、野球ファンに繰り返し語られる伝説になった。

阪神一筋 遊撃手初667試合連続フルイニング出場

鳥谷選手はゴールデングラブ賞やベストナイン選出、オールスター出場などを複数年経験し、人気・実力ともにプロ野球界に欠かせない存在になっていた。

そんな中の2014年オフ、フリーエージェント(FA)宣言の時期が鳥谷選手に訪れる。メジャー挑戦も視野に入れて、渡米し代理人も立て、米紙にも報道された。
しかし結果的に阪神の熱意に答え、鳥谷選手はタイガース残留を決めた。「二ヶ月間悩んだ」という鳥谷選手は、チームに欠かせない存在であったことがファンの反応からも伺える。

2016年には遊撃手初の600試合フルイニング出場を決め、節目となる年になったが、守備にエラーが多々見られるなど振るわず、「不振を極めた」とも言われる、鳥谷選手にとって厳しい年になった。このような成績もありフルイニング出場は667試合で途切れてしまう。
ネット上では「覇気がない」「悲壮感がある」顔と言われながらも話題に上るのは、阪神タイガースに欠かせない存在だからと言えるだろう。

2017年はレギュラー争い 2000本安打に期待

阪神は2016年シーズンもリーグ優勝に届かなかった。チームはもう2005年以来、10年以上もリーグ優勝から遠ざかる形になっている。その反省の思いを込めてか、鳥谷選手は阪神で5年もの間つけてきたC(キャプテン)マークを返上することになった。福留孝介選手が新しいキャプテンになった。

それでも阪神の背番号「1」の重みは大きく、14年目のシーズンは遊撃手のレギュラー争いにベテランながら参戦することになる。福留選手も「一時的に俺がキャプテンを預かるだけ」と話し、選手間の気持ちも阪神の中心選手はやはり鳥谷選手。2017年シーズン開幕後は、北海道日本ハムファイターズから糸井選手の阪神加入もあり、チームも雰囲気を変え、鳥谷選手の打撃も絶好調と言われるほど期待のできる年になっている。

30代も半ばを過ぎ、なおトークショーなどでは黄色い大声援が送られる甘いマスクの持ち主で、ファッションなどもチェックするファンも多く、球界屈指の人気は不動のもの。「阪神は鳥谷のチーム」という声も聞かれるほどだ。

2017年は開幕後、2000本安打記録が期待されるが、「まずは一年間しっかり試合に出ることを考えたい」と語る鳥谷選手。2017年度のキーマンと言われ、チームやファンからの期待は特に高いだ。2016年の反省・課題を乗り越えて、まずは怪我なく試合に出場し、2000本安打の記録に立ち向かって欲しいものだ。

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