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千葉ロッテマリーンズの歴代監督がチームに残したモノ

2016 8/13 15:01
イメージ画像,ⒸDavid Lee/Shutterstock.com
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ⒸDavid Lee/Shutterstock.com

山本 功児

1999年から2003年まで千葉ロッテマリーンズの監督を務めた山本功児。チームの戦績は在任中すべて5位か4位に終わり、一見するとパッとしない印象だが、不振にあえぐチームを根気よく改善・改革し、最後の2003年には借金1というところまで戻した監督だ。特に2003年シーズンの9月・10月の成績は、22勝8敗1分で勝率.733と絶好調だった。

就任当初は戦力不足で悩む中、若手生え抜きの大塚明や立川隆史を積極起用し、ベテラン勢を中心に外部補強を適宜行いながら戦い抜いた。その間も根気よく若手の育成に注力し、次に続くバレンタイン監督率いるチームの中心メンバーとなるサブロー、里崎智也、小林宏之を育てあげることに成功した。

山本がロッテ残したモノは、若手を根気よく育成し、生え抜きを積極的に起用することの大切さではないだろうか。近年はバレンタイン監督時代に大活躍したこの3選手を育てあげたことで、山本の監督としての手腕が再評価されている。

ボビー・バレンタイン

メジャー・リーグのテキサス・レンジャーズの監督だったボビー・バレンタイン。その手腕を買われて95年にロッテの監督に就任したものの、フロントとの確執で就任年に引退してしまった。

ところがそれから9年ぶりとなる2004年、不振にあえぐチーム再建を請われて日本球界に復帰。パ・リーグ、日本シリーズ、第一回アジアシリーズで優勝し、すばらしい実績を残した。

バレンタインは「独自の思想・哲学」として、必ずほぼすべてのポジションで複数の選手を起用することを貫いた。こうすれば「選手間に競争心が芽生え、お互いに意識し出す。そして選手は適度に休息できるため、故障を防ぐことができる」という理論だ。実際この思想によってチームは故障者を出すことを抑え、長く安定して戦える体制を整えた。

伊東 勤

現在、ロッテの監督を務めている伊東勤。監督としての手腕も折り紙つきで、今期ロッテの活躍にも期待が掛かる。

選手時代は抜群のリード力と守備力を武器に、およそ20年近く正捕手の座を守り抜き、西武黄金期を支えた名選手だった。現役引退後すぐに西武ライオンズの監督に就任し、なんと1年目にリーグ優勝し12年ぶりの日本一という快挙を成し遂げた。

伊東が心掛けていることは、球団と現場の選手が一体となってファンを大切にすることだ。野球解説者時代にメジャーへ視察する機会があり、そこでメジャー流のファン感謝祭やイベントを目の当たりにした伊東は「これを日本の球界にも取り入れたい」と強く感じたという。

ロッテのファン感謝祭はとてもバラエティに富んでいるが、それもフロントと現場が一体となってファンに喜んでもらえる環境を作りたいという伊東の思いが生かされたものだろう。