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上位を脅かせるか!?千葉ロッテマリーンズ2017年春季キャンプ!

2017 4/20 11:07Mimu
野球ボール,ⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

2月1日~21日、千葉ロッテマリーンズの2017年春季キャンプが沖縄県石垣市で行われました。 2016年シーズンのロッテはパリーグ3位で悪くはないのですが、もっと上の順位を目指すためには、さらなる戦力の充実が必要でしょう。 キャンプでは、どのような成果があったのでしょうか。

先発投手の駒と長打力不足がロッテの課題

ロッテの課題は、やはり先発投手陣でしょうか。昨年上位だった日本ハム、ソフトバンクの2チームと比べると、やはり投手層の厚さが違います。チーム防御率はロッテの3.66に対して、日本ハムは3.07、ソフトバンクは3.09でした。
とりわけ、先発投手陣には課題が山積みです。2016年のロッテで1年を通して安定していた先発投手は、石川歩選手と涌井秀章選手、ジェイソン・スタンリッジ選手くらいです。上位へ上がるためには、もう2~3人、ローテを守れる先発投手が出てきてほしいところです。
そして何よりも、長打力不足も解消すべき問題でしょう。2016年のチーム本塁打80本は、12球団でも最少の数字です。特に4番を務めていたアルフレド・デスパイネ選手がソフトバンクへ移籍したこともあり、その補強は急務ともいえます。この2つの大きな課題に対して、キャンプではどんな成果が表れているのでしょうか。

先発投手陣は昨年より充実か!?

まずは先発投手陣から見ていきましょう。このキャンプで注目だったのは、昨シーズン防御率5.34という数字ながら7勝を挙げた二木康太選手、長い不振から復活の兆しを見せた唐川侑己選手、そして先発に再転向する西野勇士選手です。3人とも練習試合や紅白戦、シートバッティングなどで状態の良さをアピールしており、これキープできれば、充実した先発ローテーションを組むことができると思います。
一方で、新戦力として期待されていたルーキーの佐々木千隼選手ですが、こちらはキャンプで序盤から猛アピールを続けるも、ストレートがシュート回転してしまったり、爪を割るハプニングが起きたりなどで、実戦登板のプランは白紙になってしまいました。
落合英二投手コーチもやや辛めの評価を残しており、ほろ苦い初キャンプになりました。初日から連日ブルペン入りし、気合いの入った姿を見せていただけに残念です。ここからオープン戦で巻き返しとなるでしょうか。

長打不足の救世主となるか?バラデス、ダフィーの両外国人

野手陣では新外国人のジミー・パラデス、マット・ダフィーの両選手が長打力をアピールしていますね。2人とも気さくな性格で、2月3日には節分の豆まきに参加したり、6日にはダフィー選手が誕生日ということで選手みんなでお祝いしたりなど、すでにキャンプ中にチームの雰囲気にも溶け込んでいます。
パラデス選手はメジャーでも実績があり、2015年には104試合で.275、10本塁打、42打点という成績でした。左打席から広角に打てる打撃が魅力の選手です。ダフィー選手はメジャー経験は多くありませんが、右打席でのパンチ力と堅実な守備が持ち味。どちらも三振が多めという心配な情報はありますが、長打不足に悩むチームの救世主となってくれるでしょうか。

今後が楽しみな育成出身ルーキー

一方で、ルーキーながら非凡な長打力を持つ選手もいました。キャンプ前から首脳陣の注目を集めていた菅原祥太選手です。日本ウェルネススポーツ大学から育成ドラフト2位で入団した選手で、育成ドラフトのルーキーが1軍キャンプに抜擢されたのは球団史上初!しかし、その異例の抜擢にも、きちんとした理由があるのです。
彼の魅力は、なんといってもその力強いバッティングです。183cm、95kgの恵まれた体格から放たれる打球の速さは、ほかの選手のそれとはまったく違います。残念ながらキャンプの前半で離脱してしまいましたが、ファン待望の和製大砲候補として、これから数年間楽しみにできる選手です。

他のポジション選手たちも好調を維持!

ショートのポジション争いも過熱していて面白いです。今までは鈴木大地選手が絶対的なレギュラーでしたが、2017年からはセカンドへコンバート。空いたショートの座を中村奨吾選手、三木亮選手、そして平沢大河選手らが争っています。今のところ3人ともしっかりと結果を出しており、伊東勤監督の評価も高く、ハイレベルな競争となっています。
また、このキャンプ中に田村龍弘選手が結婚を発表したことも話題となりました。今年からは背番号も里崎智也さんがつけていた22番に変更され、今キャンプでも非常に状態の良いところを見せています。
ロッテが浮上していくためには、彼の活躍は絶対に不可欠。ポテンシャルは十分に秘めており、今後の活躍次第では日本を代表する捕手へ成長する可能性は大いにあるでしょう。今年はさらに成績を向上させたいところです。

まとめ

2017年キャンプの様子を見ていると、やはり先発投手陣は非常に充実すると思います。 長打力は外国人選手次第ですが、投手陣に関してはある程度計算できるでしょう。 もともと守備も良い選手がそろっていますし、伊東監督が目指す守り勝つ野球はしっかりと体現できるのではないでしょうか。