金本監督はキャンプ全体を「80点」と採点
2月28日、金本知憲監督は沖縄での春季キャンプを締めくくるにあたり、全体の評価を「80点」としました。満点ではなく、なぜ80点なのかといえば、それは守備の課題を克服しきれなかった点にあるといいます。
指揮官の印象として強く残っているのは、チームの紅白戦で両軍計6失策を出してしまったことです。外野の中継ミスや内野のエラーが目立ったことで、開幕までの1ヶ月では守備練習をもう一度徹底してやっていく方針を示しています。
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2016年シーズンは4位に終わった阪神タイガース。 若手を抜擢する「超変革」を掲げた金本監督の改革はまだ道半ばであり、改革は17年シーズンにも引き継がれています。 改革の一歩となる春季キャンプは、どのような成果があったのでしょうか。
2月28日、金本知憲監督は沖縄での春季キャンプを締めくくるにあたり、全体の評価を「80点」としました。満点ではなく、なぜ80点なのかといえば、それは守備の課題を克服しきれなかった点にあるといいます。
指揮官の印象として強く残っているのは、チームの紅白戦で両軍計6失策を出してしまったことです。外野の中継ミスや内野のエラーが目立ったことで、開幕までの1ヶ月では守備練習をもう一度徹底してやっていく方針を示しています。
一方、金本監督は春季キャンプでは大きなけが人が出なかったこと、そして若手の打撃面での成長について、一定の手応えがあったと言及しています。
白鴎大からドラフト1位で入団した新人の大山悠輔選手は、初日からフリー打撃で162スイング中柵越え12本、2016年ルーキーの高山俊選手も180スイング中柵越え25本とアピール。2016年にスタメン定着した北條史也選手もフリー打撃で125メートル弾を放つなど、さらなる飛躍を感じさせる力強いスイングを見せています。
気になるのは、2016年オフにおけるFAの目玉としてオリックスから移籍して注目された糸井嘉男選手でしょう。春季キャンプ前に右膝関節炎を患って別メニューでスタート。第2クールではダッシュ、フルスイングを見せるなど順調な回復ぶりを見せています。
2月22日にはランニング中に打球が右腕を直撃するアクシデントも発生しましたが、翌日には140メートルの柵越えを見せるなど問題は見られないようです。とはいえ、照準はあくまで開幕に間に合わせることであり、オープン戦への帯同は終盤に間に合えばよいという方針で一致しているとのことです。
現在の阪神において期待がかかる選手といえば、育成出身の捕手・原口文仁選手です。最大の関心事といえば、捕手でいくか一塁手でいくかという点でしょう。
キャンプでは金本監督の指示もあって早い段階から一塁守備に就き、紅白戦でも一塁での起用が目立ちました。もちろん、捕手としても課題視されていたスローイングで好プレーを見せるなどアピールはしていましたが、矢野燿大バッテリーコーチの「打力を活かしたい」との方針から、捕手登録をしながら一塁での起用がメインとなる見込みです。
春季キャンプにおいて投手陣で目立ったのは、2014年ドラフト1位の横山雄哉投手。キャンプ最後の紅白戦では切れるスライダーを武器に4回無失点、打者15人に対して被安打2と好投を見せてしっかりアピールしています。
また、2016年オフのドラフト2位で獲得した富士大出身の小野泰己投手も、紅白戦で実戦初登板し、150キロ台の直球が冴えて1回を三者凡退に仕留めています。変化球は制球が定まらないようですが、首脳陣の評価は高く、先発枠に食い込む可能性も見せています。
キャンプでは守備にほころびが見られたものの、打撃での収穫が大きかったと振り返る金本監督。 開幕までに守備を立て直すことができるか、そして故障からゆっくりと調整している主力の糸井選手らが開幕に間に合うかが、シーズンを大きく左右しそうです。