優勝回数なんと6回!パの王者ソフトバンクホークス
セ・パ交流戦は例年、セよりもパの方が強い傾向が見られるが、「実力のパ」を象徴しているチームといえば、福岡ソフトバンクホークスだ。2008年の初優勝を皮切りに、09、11、13、15、16年と計6回もチームタイトルを獲得。言い換えれば、今までの交流戦の歴史の半分はソフトバンクの優勝で占められているのだ。
一方、興味深いのは交流戦でタイトルを獲得した後のペナントレースの行方。6回の優勝の年にペナントを奪取できたのは2回と意外に少ないのだ。ソフトバンクは序盤戦は快調に飛ばす一方で、16年のペナントレースのように夏場以降の成績が伸び悩むのもひとつの特徴だろう。
セ・パ交流戦初代王者の千葉ロッテは2回優勝
続いて紹介するのは、優勝2回を誇るパの千葉ロッテマリーンズだ。タイトルを獲得したのは2005、06年と交流戦の初代王者であり2年連続の覇者でもあるチームだ。
2005、06年といえば、ロッテの名監督として知られるボビー・バレンタイン氏が指揮を執ったシーズン。西岡剛選手(現・阪神)や今江敏晃選手(現・楽天)ら「ボビーチルドレン」の活躍や、相手先発によってスタメンを組み替えることで勝ち星を量産し、05年はリーグ優勝を飾った。16年もソフトバンクに続いて全体2位の勝率とセ球団に強いのも特徴だ。
セ・リーグのチームで唯一優勝経験のある読売ジャイアンツ
同じくセ・パ交流戦で2回の優勝を誇るのはセの盟主である読売ジャイアンツだ。優勝したのは2012、14年。パのチームばかりが強い印象が先行しがちだが、セで唯一タイトルを獲得しているのがジャイアンツなのだ。
交流戦でのタイトルを獲得した年はいずれもペナントレースにおいても快調に勝ち星を重ねて優勝。2012年はクライマックスシリーズ、日本シリーズ、アジアシリーズも制覇して計5冠を達成する最高のシーズンとなった。
過去の成績では2位1回、3位1回、4位2回、5位1回、7位3回、11位2回と、成績は年によってばらつきが見られるのも特徴だ。
2007年に一度だけ優勝している日本ハム
ロッテの交流戦開幕からの3連覇を阻止して2007年に優勝したのは、北海道日本ハムファイターズ。16年にソフトバンクとの激戦を制してペナント、クライマックスシリーズを制覇し、32年ぶりのセ・リーグ制覇で勢いに乗った広島東洋カープを止めて日本一に輝いたのは記憶に新しいところだ。
2006年には25年ぶりのリーグ優勝、そして07年は交流戦でグリン選手(現・台湾リーグ統一ライオンズ)が負けなしの5連勝でMVPに輝いた勢いに任せてリーグ2連覇を達成した。交流戦は6位以上が9回と、ほぼ安定した成績を誇るチームだ。
ペナントレースは低調、セ・パ交流戦は優勝の2010年オリックス
最後は2010年に優勝したオリックス・バファローズ。オリックスは日本ハムとは対照的に、交流戦の過去成績は7位以下が7回、3位以上が3回と成績にムラが見られる。
不思議なのは、2010年はペナントレースで4~5位をさまよっているにもかかわらず、なぜか交流戦だけは好調だった。Tー岡田選手を中心に打撃が好調だったことに加えて、平野選手やレスター選手などの投手陣のローテーションがうまく回っていたこと。さらには、セで活躍するエース級の投手との対戦が少ないといった巡り合わせもあったのだろう。
まとめ
セ・パ交流戦はソフトバンクの強さが際立つ結果となった。なんと全12回中10回は6位以上という安定感で、パ・リーグをけん引している。
影が薄いセ・リーグだが、球界の盟主である巨人は2回優勝しており、存在感を見せつけている。
2017年はどのチームが栄冠に輝くのか見ものだ。