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1990年代から2000年代にドラフト指名を拒否した選手を紹介


新人選手

Photo by Pam Walker/Shutterstock.com

1990年代以降にドラフトを拒否した選手は、その背景にも特色がある。 多くのプロ球団から指名されるも、希望と違っていたため拒否した選手から、ドラフト制度の根本を揺るがした選手まで、余すところなく紹介する。

史上最多タイの8球団から指名された小池秀郎氏

亜細亜大学在籍時は大学選手権に優勝、数々の記録を打ち立てて大学ナンバーワン投手の評価を受けていた小池秀郎氏。1990年のドラフトも、前年の野茂英雄氏と並ぶ史上最多の8球団から指名を受けたが、抽選の結果ロッテオリオンズが交渉権を得た。
ロッテは事前に指名回避の旨を本人に伝えていたにもかかわらず、当日になって強行指名したのだ。これに不快感を覚えた小池氏は、指名を拒否して社会人に進む。しかし、社会人時代に故障してしまい、4年後のドラフト時には全球団OKの姿勢を打ち出して近鉄バファローズに入団したものの、ケガの影響で思ったような活躍ができなかった。

社会人経験も積んだ苦労人の福留孝介選手

地元の強豪PL学園高校で4番打者として活躍した福留孝介選手は、1995年のドラフトで高校生としては当時史上最多の7球団から指名を受けた。近鉄バファローズが交渉権を獲得したが、希望球団が読売巨人軍か中日ドラゴンズであり、セリーグ向きのプレースタイルであるとの周りからのアドバイスもあり、指名を拒否した。
その後社会人に進み、営業で外回りを行うなどの社会人経験を積みながら野球でも活躍、1996年のアトランタオリンピック代表選手にも選ばれ、銀メダル獲得に貢献した。そして1998年のドラフトで中日に入団、初年度から打率2割9分、16本塁打の成績を残し、リーグ優勝に貢献した。

悲しみを乗り越えて活躍した新垣渚氏

新垣渚氏は沖縄水産高校のエースとして、全国大会で初の151kmの球速を記録するなど注目の的だった。1998年のドラフトではオリックスブルーウェーブと福岡ダイエーホークスが1位指名。「ダイエー以外なら進学」を決めていた新垣氏は、交渉権を得たオリックスの担当スカウトを門前払いするなど、拒否の意志を伝えた。
すると、交渉が難航して心労を重ねたオリックスの担当スカウトは自ら命を絶ってしまう。新垣氏は精神的ショックを受けたものの、悲しみを乗り越えて、当初の予定通り九州共立大学へ進学。実績を残した後2002年のドラフトでダイエーに指名され入団した。

人権問題発言で波紋も呼んだ菅野智之投手のドラフト騒動

高校時代から注目度の高かった菅野智之投手は、東海大学へ進学後、1年目から早くも主力投手として活躍。首都大学リーグの優秀投手賞を4季連続で受賞するなどの実績を残した。読売巨人軍で4番として活躍した原辰徳氏が伯父であり、さらに当時巨人の監督でもあったことから、同球団への入団を熱望していた。
2011年のドラフトでは単独指名が濃厚だったが、日本ハムファイターズも1位指名し、クジ引きで交渉権を獲得した。事前に指名挨拶なしでの強行指名だったため、原氏の祖父が人権蹂躙であるとのコメントを出すなどドラフト後に波紋を呼ぶ。結局菅野投手は日本ハムの指名を拒否して浪人生活を送り、2012年のドラフトで今度は巨人から単独1位指名を受けて入団した。

ドラフト制度の見直しを迫られた「田澤問題」

高校時代から素質の片りんを見せていた田澤純一投手は、社会人2年目から徐々にその才能を発揮し、2008年の都市対抗野球ではMVPを獲得した。当然ながらプロ球団からも注目の的となったが、田澤投手はここで驚くべき行動に出る。なんと、大リーグに挑戦したいからドラフト指名を拒否したいという通達を全球団に出したのだ。
アマチュア選手の大リーグ挑戦を阻害するのは職業選択の自由に反するので、結果的に挑戦は認められ、ボストン・レッドソックスに入団する形となったが、球界はこれを「田澤問題」として認定。以降同じような道を歩む選手が現れないよう、一定のルールを設けることになったのだ。

まとめ

1990年代以降もドラフト指名の拒否に関してはさまざまな人間ドラマを生み出しているが、近年は大リーグとの関係で新たな展開を迎えている。 あらゆる方面で納得のいく仕組みが作られ、アマチュア選手も気持ちよくプロでの第一歩が踏み出せるようなドラフト制度の整備が待たれる。

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