不動のセカンドレギュラーへ、太田椋が開花の時
2025年に「年男」を迎えるのは、2001年生まれの24歳、1989年生まれの36歳となる選手たちだ。2025年の干支は「巳」。巳年生まれの年男たちを球団ごとに紹介していく。今回は岸田護新監督のもと、常勝軍団復活を目指すオリックスの選手を取り上げる(支配下選手のみ)。
オリックス野手陣で唯一の「年男」となるのが、プロ7年目を迎える太田椋だ。昨季は91試合に出場、打率.288、6本塁打、40打点といずれもキャリアハイとなる数字を残し、飛躍の兆しを見せた。
それだけにケガでの離脱が悔やまれた。7月に右かかとを痛めて約1カ月離脱。選出されていたオールスターも辞退せざるを得えず、自身初の規定打席到達も逃した。また10月5日のシーズン最終戦当日にも下半身のコンディション不良で登録を抹消。後味の悪い幕切れとなった。
ただ打線が貧打にあえぐ中、打撃で存在感を示した23歳。ケガさえなければ、攻守でチームに多大な貢献ができる実力を有していることは間違いない。2025年はセカンドの不動のレギュラーとしてシーズン完走を目指す。
宮城大弥が名実ともに真のエースへ羽ばたく
エース左腕の宮城大弥も2001年生まれの「年男」だ。昨年のラスト登板は悔やんでも悔やみきれない結末だった。シーズン最終戦となった10月6日の楽天戦に先発した左腕は6回まで1失点と好投。あとアウト4つで規定投球回に、自責点ゼロでアウト7つを重ねれば逆転での最優秀防御率のタイトル獲得も見えていた。
だが、天に見放された。自軍攻撃中の7回表1死で雨脚が強まり、無情にも降雨コールド。4年連続の規定投球回到達も自身初タイトルも逃し、悔し涙を流した。その原因は自分自身にある。5月に左大胸筋を痛め、自身初の1カ月半にも及ぶ故障離脱。さらに7勝9敗で初の負け越しとエースとしての役割を全うできなかった。
それでもチームの期待は変わらない。岸田監督からは12球団最速で2年連続の開幕投手に指名。さらに背番号「18」も託された。岸田監督が現役時代に背負い、そして前エースの山本由伸(現ドジャース)へと受け継がれた番号で、今年は開幕から真のエースたる姿を示す。
投手では吉田輝星と佐藤一磨も2001年生まれ。昨オフにトレードで加入した吉田は中継ぎで奮闘。離脱期間もあったが、50試合に登板し、4勝0敗14ホールド、防御率3.32と新天地で輝きを放った。昨年の躍進がフロックでないことを証明するためにも、今季は2022年に記録した51登板超え目指し、キャリアハイのシーズンを送りたい。
昨年6月に支配下登録された佐藤は、6月9日の巨人戦でプロ初登板初先発。5回73球1安打無失点と好投し、プロ初勝利を手にした。ただ、昨シーズンはその1勝のみにとどまり、先発3試合含め5試合に登板して1勝1敗1ホールド、防御率5.40の成績だった。今季はさらなるレベルアップを図り、先発ローテーションの一角に食い込む活躍が期待される。
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