wRAA7.1の村上宗隆、32本塁打83打点で二冠へ猛進
混戦が続いていたセ・リーグは巨人にマジックが点灯。甲子園で行われた注目の首位攻防2連戦は1勝1敗となり、巨人のマジックは4に減った。2位・阪神に2ゲーム差をつけ、いよいよ栄光のゴールが見えてきた。
SPAIAでは9月18日から23日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団トップのwRAA7.1をマークしたのはヤクルト村上宗隆。18日の広島戦で放った28号2ランを皮切りに、20日の中日戦で2打席連発、22、23日のDeNA戦で2試合連発し、23打数10安打の打率.435、5本塁打、11打点と大爆発した。
9月はすでに9本塁打を放っており、32本塁打、83打点ともにリーグトップ。一昨年の三冠王が遅ればせながら本領を発揮している。
中日・福永裕基、DeNA牧秀悟も絶好調
首位・巨人も主砲が好調だ。岡本和真は22打数10安打の打率.455、2本塁打でチームトップのwRAA5.0。19日のDeNA戦で25号2ラン、20日の広島戦で26号2ランと2試合連発し、10日の広島戦から13試合連続安打をマークしている。
18日に立浪和義監督が退任を表明した中日はその後4連勝。福永裕基は5試合中4試合でマルチ安打を記録し、21打数10安打の打率.476、2本塁打と絶好調だ。チームトップのwRAA4.2と2年目の28歳が躍動している。
3位浮上したDeNAは牧秀悟が13試合連続安打と絶好調。期間内の6試合でも28打数11安打の打率.393、2本塁打でwRAA3.4、9月全体では打率.384、5本塁打をマークしている。残り10試合でチームをCSに導くか。
広島・矢野雅哉は攻守で貢献、阪神・前川右京は固め打ち
期間中1勝5敗、9月は実に4勝16敗で首位から4位まで転落した広島は、矢野雅哉が気を吐いている。全6試合で安打を放ち20打数8安打、4四球。ショートのレギュラーをつかみ、バットでもチームトップのwRAA2.6と攻守で貢献している。
2位・阪神は前川右京がwRAA1.6でチームトップだった。20日のDeNA戦で4打数4安打2打点1四球で全打席出塁。固め打ちか無安打か極端な試合が多いものの、9月は打率.325と好調をキープしている。3年目の若虎の成長は頼もしい限りだ。
各チームとも残り試合わずかとなり、今週中に優勝が決まる可能性も十分。巨人がこのまま栄光のゴールテープを切るのか、CS争いはどこが勝ち抜くのか。空前の大混戦となった2024年シーズンはいよいよクライマックスに突入する。
【関連記事】
・パ・リーグ球団別週間MVP ソフトバンク山川穂高がリーグトップ 日本ハム万波中正も打線けん引
・巨人と阪神がセ・リーグ1位と2位で終わったシーズン一覧、白熱の優勝争いの行方は?
・阪神・佐藤輝明はなぜ初球を空振りするのか?データで判明した弱点とは