佐藤輝明が延長10回に決勝15号
崖っぷちに立たされていた猛虎が執念で優勝戦線に食らいついた。セ・リーグ2位の阪神は21日のDeNA戦(横浜)に逆転勝ち。首位・巨人が敗れたため再び2ゲーム差に接近した。
試合は3回に阪神が大山悠輔のタイムリーと井上広大の3号3ランで4点を先制。5回に先発・青柳晃洋が降板し、2番手・島本浩也が宮﨑敏郎に12号3ランを浴びて5-4と逆転されたものの、8回に相手のエラーで同点に追いついた。
投手陣も6回以降、桐敷拓馬、石井大智、ゲラ、岩崎優と小刻みな継投。そして、迎えた延長10回一死、ウェンデルケンの内角球を振り抜いた佐藤輝明がライトスタンド上段に放り込む豪快な決勝15号ソロ。その裏を岡留英貴が3人で締め、シーソーゲームをものにした。
同じ午後2時に始まった巨人は、マツダスタジアムで広島をリードしながら8回裏に4点を失って4-5で痛恨の逆転負け。ゲーム差は2に縮まった。
阪神が巨人に連勝しても自力優勝は復活せず
阪神は前日20日に痛い敗戦を喫し、勝った巨人のマジックは6に減少。この日も敗れていれば、希望の灯火が消えかかるところだったが、辛うじて持ちこたえた。
これで9月は12勝4敗。勢いに乗って甲子園に戻り、宿敵・巨人を迎え撃つ。
今季の対戦成績は11勝11敗1分けと全くの互角。22、23日の天王山2連戦で連勝すれば阪神が73勝59敗6分けで勝率.5530、巨人は72勝58敗7分けで勝率.5538となり、ゲーム差なしの8毛差に迫る。
仮に全試合を消化して同率首位で並んだ場合は勝利数の多い方が優勝、勝利数も同じ場合は当該球団間の対戦勝率が高い方が優勝となる。
現状では巨人の方が引き分けが1つ多いため、貯金数が同じなら勝率で巨人が上回る。阪神が残り試合を全勝しても、巨人が阪神戦以外に全勝すれば勝率で上回れない。つまり、阪神は天王山に連勝しても自力優勝は復活しないのだ。
となると、阪神は連勝して巨人にプレッシャーをかけるしかない。22日は降水確率90%だが夜にはあがる見込みで、天下の阪神園芸ならナイター開催にこぎつけるだろう。
天下分け目の甲子園決戦。史上空前の大混戦となった2024年のペナントレースはいよいよクライマックスを迎える。
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