大山悠輔、佐藤輝明ら主軸が不振の猛虎打線
昨年日本一に輝きながら今季は貯金を増やせない阪神。その原因のひとつがチーム打率リーグワーストの打線なのは明白だ。
大山悠輔、佐藤輝明ら主軸の調子が上がらないと大量点は望めないが、そんな時こそ積極的な打撃を期待したいもの。そこで今季の初球打ちとファーストストライクのスイング率とコンタクト率を調べてみた。
昨年日本一に輝きながら今季は貯金を増やせない阪神。その原因のひとつがチーム打率リーグワーストの打線なのは明白だ。
大山悠輔、佐藤輝明ら主軸の調子が上がらないと大量点は望めないが、そんな時こそ積極的な打撃を期待したいもの。そこで今季の初球打ちとファーストストライクのスイング率とコンタクト率を調べてみた。
初球のスイング率1位は.458の小幡竜平。延岡学園高から入団して6年目のショートストップは木浪聖也が左肩甲骨骨折で16日に抹消されたため出番が増えている。
身長184センチ、体重76キロの細身で力強さはないだけに積極的な姿勢は評価できるが、コンタクト率は.741にとどまっており、ファーストストライクのスイング率も6位の.480。それだけボール球に手を出していることが分かる。これから経験を積んで見極める力をつけていくしかないだろう。
売り出し中の豊田寛は初球スイング率.455でチーム2位。東海大相模高時代に4番として小笠原慎之介(現中日)らとともに全国制覇し、国際武道大、日立製作所を経てドラフト6位で入団した3年目の苦労人だ。
まだ打数が少ないとはいえ、6月13日のオリックス戦でプロ初安打を放ち、注目を集めている。初球のコンタクト率は10割、ファーストストライクのスイング率も.750で1位、コンタクト率10割と積極的な打撃でアピールに成功している。
3位は初球スイング率.440の井上広大。2019年に全国制覇した履正社高の4番からドラフト2位でプロ入りした期待の大砲だ。5月に一軍昇格したが、結果を残せず二軍に逆戻り。一軍の主軸が調子を落としている今はチャンスだけに、二軍でアピールして再昇格を期待したい。
4位は佐藤輝明で初球スイング率.378。スラッガーとしては珍しいタイプかもしれないが、初球から積極的に振りに行っている。ただ、コンタクト率は.603にとどまっており、ファーストストライクのスイング率も.557で4位だが、コンタクト率は.795どまりだ。
他選手と比べてみると、近本光司は初球のスイング率17.1%、ファーストストライクのスイング率26.7%とじっくり見ているが、ファーストストライクのコンタクト率は90.3%と高い。あまり初球から手を出さないものの打ちに行った時はバットに当てているからこそ、近本は4番も任されるほどベンチの信頼が厚いわけだ。
佐藤輝も積極的な姿勢は大切にしつつ、ボールをしっかり見極めなければ数字はついてこないだろう。
5位は初球スイング率.316のミエセス。陽気なキャラクターで積極的な打撃はイメージ通りと言える。ファーストスイング率も.563で3位、コンタクト率.889をマークしているが、現在は二軍落ちしている。
むやみやたらに初球から振ればいいわけではないものの、ファーストストライクから積極的に打ちにいく姿勢は重要だろう。特になかなか点が入らないような雰囲気の重い展開になるほど、積極的な打撃が道を切り開くこともある。混戦のセ・リーグを抜け出すためにも積極的な打撃に期待したい。
※成績は6月24日現在
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