甲斐「自分の中では悔しい1年だった」
2022年度パ・リーグのベストナインに選ばれたソフトバンクの甲斐拓也捕手(30)、今宮健太内野手(31)、柳田悠岐外野手(34)が25日、オンラインで会見を行った。
2年ぶり3度目の受賞となった甲斐は「嬉しく思いますが、自分自身納得できるものではない。自分の中では悔しい1年だった。試合に出せていただいた監督、コーチ、チームメイトの力があってのことだと思っています」と率直な心境を吐露した。
チーム最多の125試合で先発マスクをかぶったが、打率は.180と苦しんだ。「キャッチャーという部分は大事になりますけど、そこだけでなく打つことも求められてきますし、そういうこともやらないと」と悔しさをにじませた。
その一方で、「最後の方は無駄な力なく打てる部分もあったので、継続していきたい。楽に立ってというか、ああいった形がしっかり続けられればなと」シーズン終盤の打撃フォームには手ごたえを感じていた。
来季はFAで嶺井博希も加入し、正捕手争いが激化する。「キャッチャーはポジションが1個しかないですから。休みたいと思ったことは1度もない。出続けて勝ちたい、優勝したいという思いが強い」と、ライバル心を燃やした。
そして、来季に向けて「この賞に恥じないようにやっていかないといけない。苦しい思いをした分、今からしっかり準備をして来年に向けてやっていきたいと思ってます」と前を向いた。
柳田は3年連続7度目の受賞、今宮は来季連続受賞に意欲
一方、5年ぶり3度目の受賞となった今宮は「1年間このベストナインという賞のために頑張ってきた部分はありますので、すごくうれしいです」と喜びを口にした。
今季は甲斐とともにチーム最多の130試合に出場してキャリアハイとなる打率.296、7本塁打、47打点をマーク。受賞できた理由について「打つ方ですね。あとは大きいケガなく、離脱することなく1年間やれたというところも、この賞をいただけたところかなと思います」と胸を張った。
来季はプロ14年目とベテランの域に足を踏み入れつつあるが、「連続受賞できるように、キャリアハイを目標として、来年また頑張っていきたいと思います」とさらなる進化を目指す。
「目標にしている賞なので、純粋にうれしいです」と語った柳田は、3年連続7度目の受賞となった。
今季は打率.275、24本塁打、79打点の成績だったが、「数字は納得いってない。チームも2位でしたし、物足りないなという気持ちです」と残した数字には不満げ。来季の目標としては「30発はここ数年打てていないので、最低でも打てるようにという思いで日々過ごしている」と本塁打へのこだわりを見せた。
来季も受賞することになれば、入団時の監督だった秋山幸二氏らの8度に肩を並べる。「まずは秋山さんに並べるように。それは今知ったんですけど、それが目標になりました」新たな目標に向かって来季も突き進む。
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