国鉄スワローズ時代
東京ヤクルトスワローズは、創設時は国鉄スワローズという名前だった。当時は古くからある球団のユニフォームもシンプルなつくりだったが、国鉄スワローズも左胸にシンプルなスワローズのフォントと燕を模したデザインを使用していたのだ。
初代の国鉄のユニフォームに使用されていたスワローズのフォントは現在でも使用されており、他の球団と比べて歴史が浅いものの、伝統を継承している球団ということが分かる。
当時は日本で最高の勝利数を誇る金田正一氏のワンマンチームといったところだったが、次第に頭角を現していった。
アトムズ時代
東京ヤクルトスワローズは、球団名はほとんどスワローズだったが、実は手塚治虫氏の漫画「鉄腕アトム」をモチーフにした「アトムズ」をチーム名にしていた時もあった。
アトムズ時代のユニフォームは、つくりこそシンプルだったが、袖の部分にアトムが描かれていたということが特徴だったのだ。
手塚治虫氏の漫画は、他にも「ジャングル大帝」のレオが西武ライオンズに使用されているなど、漫画界だけでなくプロ野球界にも非常に大きな影響を与えた存在であったことがうかがえる。今後も手塚氏の漫画が使用される時がくるかもしれない。
Fproject時代
2006年にチームの象徴的存在である古田敦也氏が監督となったスワローズは、これまでのストライプとは違う無地のユニフォームを発表した。
古田監督は「Fproject」で神宮球場を満員にするという思いのもと、このシンプルでおしゃれな作りのユニフォームに加えて、さまざまな取り組みを打ち出していったのだ。
東京ヤクルトスワローズというチーム名になったのもこの時であり、このユニフォームにはヤクルト球団が東京に所在しているということを多くの野球ファンにアピールしたいという願いも込められていた。
現在のユニフォーム
現在の東京ヤクルトスワローズのユニフォームは、帽子のフォントを90年代初期に、ユニフォームをストライプにしたデザインとなっている。
これは、90年代に読売ジャイアンツと交互に優勝していた黄金時代に回帰するという意図を持った思いが込められており、チームが勝利に向かっているという意思を示しているのだ。
採用された2013年から2年間は、思いむなしく連続で最下位になるなど苦しんだが、2015年はトリプルスリーを達成した山田哲人選手を中心に14年ぶりのリーグ優勝を果たした。黄金期の強さを胸に、スワローズは走り続ける。
まとめ
昨年に引き換え、2016年は低迷しているが由規投手の復帰など明るい話題もあった。
現在のユニフォームがファンにとってもさらに良い印象になるように、益々の活躍を期待したい。