「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

エース今永に外崎や岡本も!ノンタイトルホルダーたちのベストナインを選出

2020 4/25 06:00勝田聡
読売ジャイアンツの岡本和真/埼玉西武ライオンズの外崎修汰ⒸSPAIA
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸSPAIA

DeNAのエース今永昇太はこれまでタイトルの獲得なし

新型コロナウイルスの勢いは増すばかりだ。日本だけでなく世界各国でイベントは軒並み中止や延期が発表されている。NPBもセ・パ交流戦の中止が決まり、いつシーズンが開幕するのかもわからない。まさに先が見えない状況だ。

ファンもヤキモキする中、DeNAは山﨑康晃がMCを務める「突撃!ヤスアキマイク」という企画を動画で公開した。これは山﨑がチームメートに電話取材をする内容。第1回目は今永昇太に突撃。今永に多くの質問を投げかける様子は多くの反響を呼んだ。

そんな今永は昨シーズン13勝をマークし、昨年11月に行われたプレミア12では日本代表にも選出されたチームのエースだ。しかし、これまでにタイトルの獲得、ベストナインやゴールデングラブ賞といった年間を通じた表彰もない。唯一の勲章が月間MVP(19年5月)である。今年で27歳とまだ若いこともあるが、これまでタイトルには縁がない。

同様に実績を残しているものの、タイトルや表彰に縁のない選手は多くいる。そんな選手たちでチームを組んでみた。「ノンタイトルたちのベストナイン」だ。

※ここでのタイトル・表彰とは、野手が首位打者、最多本塁打、最多打点、最多安打、最多盗塁、最高出塁率。投手が最多勝、最多奪三振、最優秀防御率、最高勝率、最多セーブ、最優秀中継ぎ、沢村賞。共通として新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、MVPとしている。

中継ぎ陣では秋吉亮や石山泰稚が無冠

先発投手はやはり今永が抜けている。調べてみると各球団のエースクラスはほとんどがこれまでになんらかのタイトルを獲得しており、今永は稀有な例だった。

その他の選手では、昨シーズン試合中の打球直撃で離脱となってしまったが、上沢直之(日本ハム)もこれまでにタイトルの獲得はない。FA移籍1年目から阪神のエースとなった西勇輝は投手タイトルの獲得はないが、昨年ゴールデングラブ賞を受賞している。

中継ぎ投手はタイトルそのものが少ないため、実績のあるセットアッパーやクローザーでも先発投手と比べるとノンタイトルの選手は多い。そのなかで昨シーズン移籍1年目から結果を残した秋吉亮(日本ハム)を選出した。

秋吉はヤクルトに入団した1年目からフル稼働し、2017年のWBCでは日本代表にも選出されたサイドスロー。今後は最多セーブ、最優秀中継ぎのタイトル獲得を目指したいところだ。

その他には石山泰稚(ヤクルト)や中﨑翔太(広島)、7年連続40試合以上の登板を誇る松永昂大(ロッテ)もこれまで無冠である。

外崎修汰や岡本和真が今後のタイトルを目指す

野手はどうだろうか。扇の要である捕手で打撃タイトルの獲得は森友哉(西武)くらいだが、正捕手クラスはベストナインやゴールデングラブ賞の受賞があり、意外にノンタイトルの選手は多くない。

そのなかで選出したのが原口文仁(阪神)である。捕手としての出場は少なくなってきたものの、今シーズンも捕手登録を継続。昨シーズンは大腸がんからの復帰で多くのファンの涙を誘ったことも記憶に新しい。

内野陣は難航した。やはり、主力の多くはタイトルを獲得しているからだ。その中で選んだのが井上晴哉(ロッテ/一塁)、外崎修汰(西武/二塁)、岡本和真(巨人/三塁)、茂木栄五郎(楽天/遊撃)である。

一塁には、2年連続24本塁打を放ちレギュラーをつかんだ井上を選んだ。大砲が多い一塁のレギュラークラスは打撃タイトルの獲得が多かった。

二塁にはスーパーユーティリティーの外崎でどうだろうか。近年は山田哲人(ヤクルト)や浅村栄斗(楽天)のように強打の二塁手も増え、タイトルの獲得も珍しくなくなった。また菊池涼介(広島)や中村奨吾(ロッテ)はゴールデングラブ賞を受賞しており、ノンタイトルの選手は意外にも少なかった。

三塁で選出した岡本は2年連続30本塁打をマークしているものの、打撃タイトルもベストナインの受賞もない。とはいえ、今年24歳。まだまだチャンスはありそうだ。遊撃で選出した茂木は2016年に僅差で新人王を逃したのが響いた。

外野は島内宏明(楽天)、西川龍馬(広島)、大田泰示(日本ハム)を選出している。いずれもバランスの良い成績を残しているのが特徴で、突き抜けたものはない。打撃タイトルというよりは、総合力もしくは守備を磨きベストナインやゴールデングラブ賞の受賞が近道となりそうだ。

今回取り上げた選手たちはあくまでも2019年シーズンまでにタイトルの獲得がないだけである。これから先、タイトルを獲得する可能性は十分にある。今シーズンは誰が抜け出すだろうか。

【ノンタイトル選手たちのベストナイン】
先発:今永昇太(DeNA)
救援:秋吉亮(日本ハム)
捕手:原口文仁(阪神)
一塁:井上晴哉(ロッテ)
二塁:外崎修汰(西武)
三塁:岡本和真(巨人)
遊撃:茂木栄五郎(楽天)
外野:島内宏明(楽天)
外野:西川龍馬(広島)
外野:大田泰示(日本ハム)

2020年プロ野球記事球団別、月別まとめ