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名球界入りに暗雲?石川雅規、松坂大輔、藤川球児、サファテ試合数削減の影響は

2020 4/21 17:00SPAIA編集部
左からヤクルト・石川雅規、西武・松坂大輔、阪神・藤川球児ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

今季試合数削減で名球会入りにも影響?

新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、開幕が延期となっているプロ野球。既に本来の開幕日である3月20日から1か月が経過したが、未だに新たな開幕日が決まっておらず、各球団も活動を休止している。

レギュラーシーズンの開催自体危ぶまれる状況だが、たとえ開幕を迎えることができたとしても、試合数が143試合から削減されるのは必至だ。

試合数の削減は、選手の通算成績に大きな影響を及ぼす。特に、名球会に入会するための条件である「通算200勝」「通算250セーブ」「通算2000安打」を目指す選手たちにとっては、非常に悩ましい状況だ。

では、試合数削減の影響を受けそうな選手は誰がいるのだろうか。今回は投手編として、「通算200勝」「通算250セーブ」の各項目について、到達目前のベテラン選手に絞ってみていく。

石川雅規、松坂大輔は200勝到達困難に?

まずは、3つの条件の中で最も達成が困難とされる「通算200勝」。直近では2016年の広島・黒田博樹が日米通算で達成。NPBのみでは、2008年の中日・山本昌以来出ておらず、そもそもこの数字に迫る投手自体が少ない。

その中で入会資格に最も近い位置にいるのは、ヤクルトの石川雅規だろう。今年1月で40歳。不惑を迎えた小さな大投手はこれまでに171勝を積み上げた。2015年を最後に二けた勝利からは遠ざかっているが、ここ4年間で平均6.8勝。順調にいけば2024年、山本昌の最年長記録を更新する44歳での達成も可能だ。

ここまでプロ18年間、大きな故障もなく毎年20試合以上に登板してきた実績があるだけに、今季どの程度登板数を確保できるかで、状況は大きく変わってくるだろう。

・石川雅規(ヤクルト)
通算:472試合171勝163敗、防御率3.87

日米通算170勝を挙げている西武・松坂大輔。高卒1年目から16勝を挙げるなど、渡米前の8年間で108勝。“平成の怪物”にとって、200勝はただの通過点と誰しも思っていた。だが、MLBではケガに悩まされたこともあり、急失速。NPB復帰後も、2018年の6勝のみと勝ち星を積み上げられておらず、名球会入りはかなり厳しい状況だ。

ただ、今年は14年ぶりに古巣西武に復帰。キャンプからオープン戦まで順調な仕上がりを見せ、開幕ローテーションの候補にも挙がっていた。さらに、昨季リーグダントツの756得点をあげた強力打線の援護が期待でき、MLB時代の2008年以来となる2ケタ勝利の可能性もあった。それだけに、試合数の削減は、名球会入りへ大きな足かせとなりかねない。

・松坂大輔(西武)
NPB通算:218試合114勝108敗、防御率3.04
MLB通算:158試合56勝43敗、防御率4.45

藤川球児とサファテは到達目前も…

続いて、抑え投手の項目である「通算250セーブ」についてみていく。

松坂と同学年の阪神・藤川球児が日米通算で243セーブと、250セーブまであと7に迫っている。昨年はクローザーに復帰。16セーブを挙げる活躍を見せ、名球会入りへ大きく前進した。

ただし、そんな藤川も衰えは隠せない。最大の武器である直球の平均球速も145.4キロと、全盛期ほどのスピードは出なくなっている。今年のオープン戦でも、3試合に登板し、3イニングで7被安打、7失点を喫していた。

クローザーは先発投手に比べると負担が大きく、衰えが成績に如実に表れてしまうポジションだ。今季中に達成できないようだと雲行きが怪しくなってくる。

藤川が名球会入りすれば、松坂世代では初となる。だが、藤川が達成できないと、球界を席巻したこの世代の到達者がまさかの0となりかねない。是が非でも達成してほしいところだ。

・藤川球児(阪神)
NPB通算:766試合59勝35敗241セーブ、防御率2.02
MLB通算:29試合1勝1敗2セーブ、防御率5.74

ソフトバンクのデニス・サファテも大台まであと16セーブに迫っているが、状況は厳しいと言わざるを得ない。2018年途中に故障した影響で、昨季はシーズンを通じて登板することができなかった。

その間にクローザーの座には森唯斗がつき、安定した成績を残している。そのため、サファテは復帰するだけでなく、クローザーを奪還するだけの圧倒的なパフォーマンスを首脳陣に示す必要があるのだ。

契約は2021年までだが、残された時間は多くない。試合数削減となれば、外国人投手初の名球会入りへの道のりは、さらに険しくなる。

・サファテ(ソフトバンク)
通算:427試合27勝20敗234セーブ、防御率1.57