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人材豊富な「1988年世代」柳田悠岐、秋山翔吾ら甲子園未出場者でベストナインを選出

2020 4/21 06:00勝田聡
ソフトバンクの柳田悠岐ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

豊富に人材が揃う1988年世代

4月11日に誕生日を迎えた前田健太(ツインズ/PL学園)が秋山翔吾(レッズ/横浜創成館)から届いたメッセージ動画を自身のTwitterに投稿した。笑顔あふれる秋山からのメッセージにファンも喜び、反響は大きかった。

そんな秋山と前田はメジャーリーグの舞台で戦う日本人選手という立場だけでなく、1988年生まれという同級生の絆でつながっている。1988年生まれ世代(1988年4月2日〜1989年4月1日生まれ)は、その他にも田中将大(ヤンキース/駒大苫小牧)に坂本勇人(巨人/光星学院)らスタープレーヤーが目白押し。高校時代から注目を浴びてきた世代でもある。

彼らが3年時の夏。甲子園決勝で田中と斎藤佑樹(日本ハム/早実)が投げあったこの世代。多くのプロ野球選手が甲子園の土を踏んでいる。しかし、秋山は高校時代に甲子園への出場経験はない。

調べてみると、意外にもこの世代で甲子園未経験者は多い。そこで1988年生まれ世代で甲子園未出場者のベストナインを独断と偏見で選んでみた。ちなみに2020年シーズン現役でプレーする選手の中から選んでいる。

先発は2017年WBC日本代表の石川歩

投手は先発、中継ぎ、抑えと3部門で選出した。田中、前田といったメジャーリーガーはそろって甲子園に出場している。その他にも昨シーズン最優秀防御率のタイトルを獲得した大野雄大(中日/京都外大西)も最後の夏には出場していないものの、3年春の選抜で先発登板を果たしていた。

そんななか、選出したのは2017年のWBCで日本代表にも選ばれていた石川歩(ロッテ/滑川)だ。石川は高校時代に全国大会への出場経験はなく、プロ志望届も出さず中部大学への進学を選択。その後、東京ガスを経てロッテへと入団。新人王を獲得し日本代表にまで上り詰めた。ベストナインの先発に相応しい実績と言っていいだろう。

投手3部門

中継ぎには石川と日本代表でチームメートだった秋吉亮(日本ハム/足立新田)がいる。都立高校出身ということもあり、甲子園には縁がなかった。しかし、大学、社会人と進み力をつけヤクルトで開花したサイドスロー。勝負どころで起用したくなる存在だ。

抑えには石山泰稚(ヤクルト/金足農)。マウンド上では至ってクールな石山は、どんな舞台でも動じることなく相手打線を封じてくれるだろう。

その他にも、塩見貴洋(楽天/帝京五)、松永昂大(ロッテ/高松商)や増田達至(西武/柳学園)、高橋朋己(西武/加藤学園)ら、甲子園未出場組でもプロ入り後に結果を残した投手は数多くいる。

柳田悠岐と秋山翔吾の強力コンビ

続いては野手だ。捕手は3年連続でベストナインを受賞している會澤翼(広島/水戸短大付)で文句なし。世代で括らなかったとしても、日本代表に名を連ねてくる実力者である。

内野は一塁に福田秀平(ロッテ/多摩大聖ヶ丘)を選出した。本来は外野だが、その他の選手との兼ね合いもあり一塁での起用である。二塁に選んだのは中日を退団してしまったが、琉球ブルーオーシャンズで現役を続行する亀澤恭平(作陽)である。

三塁は2017年のセ・リーグ首位打者である宮﨑敏郎(DeNA/厳木)で問題ない。宮崎も石川や秋吉と同じく大卒社会人とプロ入りは遅かったものの、現時点ではNPBを代表する選手にまで成長した。遊撃には遠藤一星(中日/駒場学園)。昨シーズンは外野の守備にしかついていないものの、2015年には39試合で遊撃を守った。

外野は左翼・柳田悠岐(広島商/ソフトバンク)、中堅・秋山翔吾(レッズ/横浜創学館)、右翼・木村文紀(西武/ソフトバンク)。柳田と秋山のコンビはまさに日本代表そのもの。投手から野手へと転向しブレイクした木村が右翼を守る。

そしてベンチには藤井亮太(ヤクルト/高砂南)を置いておきたい。内外野はもちろん捕手もできる万能ユーティリティーはベンチにいると安心する。不測の事態にも対応できるはずだ。

1988年世代は、現役選手で高校時代に甲子園に出場していない選手たちだけでも、1チーム組めるだけの人材が揃っていた。無理矢理なポジション起用もない。

野球を見られない今だからこそ、お気に入りの世代で自分だけの「縛り」を設けたベストナイン組んでみるのも、野球の楽しみ方のひとつではないだろうか。

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