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杉下茂、広岡達朗に”ON”…80歳を超えてもまだまだ元気な野球界のレジェンドたち

2020 4/15 11:00勝田聡
長嶋茂雄Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

杉下茂は94歳ながらまだまだ健在

今年に入ってからプロ野球界の偉人たちが相次いでこの世を去っている。1月には「ミスタードラゴンズ」こと高木守道氏、2月には「ノムさん」こと野村克也氏が亡くなり、4月9日には「元祖二刀流」でもある関根潤三氏が息を引き取った。

いずれも現役時代には結果を残し、引退後も監督を務め、最終的に野球殿堂入りも果たしたレジェンドだ。人間である以上いつかは死ぬ運命にあるが、やはり寂しい。

一方で、高齢にも関わらず、まだまだ元気な姿を見せてくれる野球人もたくさんいる。その筆頭は「フォークボールの神様」こと杉下茂氏だ。杉下氏は関根氏よりも歳上であり、現在94歳。関根氏の訃報に対しても、「ショックだったな。戦前から野球をやってきた仲間だからね」と重みのあるコメントを残している。

今年は確認できていないが、93歳だった昨年は古巣である中日の春季キャンプにも足を運んでいた。

ONもそろって元気な姿を見せる

昨年、村上宗隆(ヤクルト)が高卒2年目としての記録を次々と打ち立てた時、名前が度々挙がっていた中西太氏もまだまだ元気だ。今年で87歳の中西氏が打率.314(465打数146安打)、36本塁打、86打点、36盗塁の記録を達成した高卒2年目は、なんと1953年。遡ること、今から67年前だ。

昨年は、「わしの36本塁打も抜け」と村上に檄を飛ばしていたほど。記録はいつか抜かれていくもの──といった思いがあったのだろう。考え方もスマートなレジェンドだ。

「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄氏も、2月で84歳になった。2018年7月には胆石の治療で入院していたこともあり、公の場に姿を現すのは稀ではある。

しかし、1月21日に行われた金田正一氏のお別れ会には出席。野村氏とふたりきりで会話をし、「お互い頑張ろう」と励ましあったという。戦友との別れが続いているが、ミスター自身はまだまだ頑張っている。

「世界の本塁打王」である王貞治氏、「安打製造機」の張本勲氏はともに今年80歳を迎える。先に紹介したレジェンドたちと比べると若干若く、メディアにも多く登場しており元気な姿を確認できる。

とくに張本氏は毎週のレギュラー番組も抱えているほど。歯に衣着せぬ物言いは賛否両論あるかもしれない。だが、元気だからこそそういったコメントを残せるわけだ。

張本氏と並び辛辣なコメントを残すことで知られている広岡達朗氏は、2月に88歳になった。この年にしてコラムの連載を持っているのは元気な証拠だ。

張本氏、広岡氏は球界のご意見番として、まだまだ頑張ってもらいたい。

森祇晶氏はハワイで暮らす

「牛若丸」こと吉田義男氏は今年87歳、広島の初優勝時の監督である古葉竹識氏は今年84歳だ。吉田氏は関根氏について「非常に優しい指導者だった」と監督時代を振り返り、コメントを残している。

現役時代には巨人でV9を経験し、監督になってからは西武で黄金時代を築き上げた森祇晶氏は、1月に83歳となった。現在はハワイから日本球界をチェックしており、ことあるごとにコメントを残している。異国の地にいながらも、やはり日本球界のことは気になるようだ。

野球界には80代を超えても、野球を愛し、ことあるごとにコメントを寄せてくれるレジェンドたちがたくさんいる。これからも変わらぬ姿で見守っていてほしい。

2020年プロ野球記事球団別、月別まとめ