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薮田和樹、小川泰弘、上沢直之ら実績ある先発投手の復活がチーム強化のカギ

2020 3/31 06:00勝田聡
広島・薮田和樹選手(左)とヤクルト・小川泰弘選手ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

日本ハムでは上沢直之とマルティネスが復活の気配

3月27日、日本ハムの上沢直之が打撃投手を務めた。上沢は昨年の6月、試合中に打球が直撃したことで左膝蓋骨を骨折。その後はリハビリを続けており、これが術後初めての打撃投手となる。

まだまだ状態が完璧とは言えないものの、開幕が4月24日以降に延期となっていることもあり開幕ローテーションに入る可能性も十分にありそうだ。

日本ハムでは昨シーズン有原航平が15勝をマークし、最多勝に輝いたもののその他の投手は奮わず、チームも5位に終わっている。エース格である上沢が、早い段階で先発ローテーションに戻ってくれば心強い。

また、故障により昨シーズン未登板だったニック・マルティネスはオープン戦4試合に登板。ここ2試合は6回1失点、5回1失点と調整は順調に進んでおり復活は近そうだ。

開幕投手に指名された有原に加え、上沢とマルティネスが戻ってくれば、先発ローテーションは強固なものとなる。昨シーズンは先発不足も相まって、「ショートスターター」戦略を用いたが、今シーズンはその機会が減るかもしれない。

このように昨シーズン怪我や不振で戦力となりきれなかった選手が復帰すると、チーム力は大きく上がることになる。その他に、ここまでのオープン戦や練習試合で復活の兆しを見せている選手には誰がいるのだろうか。

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広島・薮田和樹は3年ぶりの復活なるか

2017年に大ブレイクを遂げた広島の薮田和樹も復活を遂げようとしている。薮田は2014年ドラフト2位で入団。亜細亜大学時代は故障もあり1勝も挙げていない隠し玉的存在だった。

入団から2年は大きな実績がなかったが、2017年に自己最多の15勝(3敗)をマークし、最高勝率のタイトルを獲得、日本代表に選ばれた。しかし、翌2018年はわずか2勝に終わり、昨シーズンは未勝利とチームに貢献できていない。

そんな薮田はオープン戦では1試合のみの登板ではあるが、1回無失点と結果を残す。その後行われた3月24日のヤクルト戦(練習試合)では3回無失点と、ここでも好投。現段階で先発ローテーション争いに生き残っている。

広島では大瀬良大地、クリス・ジョンソン、森下暢仁、床田寛樹と4人がローテーション確実とされている。故障で春季キャンプを離脱した野村祐輔も二軍で登板しており、一軍復帰も遠くない。そこに3年前の15勝投手・薮田が加われば、より強固なものとなる。

とはいえ、現段階で確約されているわけではない。九里亜蓮や遠藤淳志らとの競争を勝ち抜かねばならない。再び輝くことができるのか、ローテ争いはもうしばらく続きそうだ。

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ヤクルト・小川泰弘のオープン戦防御率は1点台

高津臣吾新監督体制となったヤクルトでは、小川泰弘が好調だ。開幕投手の座は石川雅規に譲ったものの、オープン戦では3試合に登板し13回を投げ、防御率1.38と結果を出した。

昨シーズンは規定投球回に到達したものの、5勝12敗と借金が7つ。エース格としては物足りない成績に終わったことは否めない。

毎年のように投手陣が課題と言われているヤクルトだが、今年は新外国人のガブリエル・イノーアも好調。さらに小川が復活となれば、ベテランの石川を加えて先発ローテーションの核ができることになる。まさに小川の復活が最大のポイントとなるわけだ。

このように昨シーズンBクラスに沈んだチームには、復活の気配がある先発投手たちが控えている。自身の巻き返しがチームの巻き返しとなるような投球に期待したい。

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