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ソフトバンク・栗原陵矢、広島・坂倉将吾ら 今季ブレイク期待の「打てる捕手」候補たち

2020 3/29 06:00勝田聡
ソフトバンク・栗原陵矢
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ⒸSPAIA

栗原陵矢は一塁も外野もできる

現在のプロ野球において、「打てる捕手」の存在は非常に大きい。多くの場合、打撃の良い捕手は守備の負担が軽いその他のポジションへとコンバートされ、必然的に捕手の打撃力は低下してしまう。

そのため、打てる捕手がいることで他のチームに対して、大きなアドバンテージを得ることができる。

近年だと森友哉(西武)や會澤翼(広島)が、打てる捕手の代表的な存在だ。森は昨シーズン首位打者とパ・リーグMVPを獲得し、リーグ2連覇の原動力となった。一方の會澤も2016年からの3連覇に大きく貢献している。

この2人以外にも、チーム事情によって2番手捕手であったり、他のポジションでの起用も考えられていたり,、と立ち位置は様々だが、打てる捕手候補は多くいる。

ソフトバンクの栗原陵矢がそのひとりだ。栗原は2014年ドラフト2位でソフトバンクから指名を受け入団。今年が高卒6年目となる。昨シーズンはキャリアハイとなる32試合に出場し、打率.231(39打数9安打)、1本塁打、7打点を記録。また、二軍では55試合で打率.323(195打数63安打)、9本塁打、33打点と結果を残している。

今年のオープン戦では11試合に出場し、打率.192(26打数5安打)、1本塁打、2打点と思うような結果は出せなかった。だが、練習試合に入ってからは、3試合連続安打そして打点を記録と調子を上げてきている。捕手だけでなく、一塁そして外野でも起用されていることからも分かる通り、首脳陣はコンバートも含めて考えているようだ。

本人は「どんなポジションでも出たい」と捕手にこだわってはいない。とはいえ、捕手でなく一塁や外野であれば、求められる打撃成績へのハードルはもちろん高くなる。工藤公康監督がどのような起用法を考えているのか楽しみだ。

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広島は磯村嘉孝と坂倉将吾に期待

セ・リーグで最も打撃のよい捕手と言っても過言ではない會澤。彼に続く存在はチーム内に2人いる。磯村嘉孝坂倉将吾である。磯村は昨シーズン、キャリアハイとなる65試合に出場し打率.278(108打数30安打)と結果を残した。とくに代打では打率.323(31打数10安打)と勝負強さを発揮している。

秋季練習では一塁守備にも挑戦しており、出場機会を増やすことに必死だ。今春のキャンプではコンディション不良により離脱していたが、3月17日の練習試合(二軍)で実戦復帰。開幕延期をプラスに捉えて状態を上げていきたいところ。高卒10年目と節目の年に飛躍となるか。

高卒4年目となる坂倉も打撃面で優れている。昨シーズンは51試合の出場で打率.230(61打数14安打)、1本塁打、7打点を記録。守備では捕手(3試合)以上に外野(12試合)での出場機会が多かった。

しかし、本人は捕手にこだわりを持っており、「捕手一本でやっていきたい」と思いを吐露している。佐々岡真司監督も坂倉の打撃に期待しているが、今年は捕手としての起用を考えているようだ。

會澤という絶対的な捕手がおり、第三捕手としてはベテランの石原慶幸がベンチへと入ることが濃厚。残り1枠を磯村と坂倉で争うことになる。磯村が先輩の意地を見せるか、勢いのある坂倉が一軍枠を勝ち取るのか注目だ。

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高卒4年目の古賀優大(ヤクルト)も打撃面で結果を残しつつある。オープン戦では打率.500(14打数7安打)と結果を出した。チームメートの嶋基宏が骨折で離脱したこともあり、一軍での出場機会を得るチャンスでもある。打撃面で結果を残すことでアピールを続けたい。

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その他では大卒2年目の頓宮裕真(オリックス)もパンチ力があり、面白い存在。プロ入り後、一度は内野手へ転向したが再び捕手に戻ってきた。オープン戦では打率.308(13打数4安打)、1本塁打とまずまずの成績。一軍定着となるか注目したいところだ。

打てる捕手の存在はチームを変える。特にセ・リーグでは投手が打席に入ることもあり、パ・リーグ以上に影響は大きい。はたして今年は新たな打てる捕手のブレイクはあるだろうか。

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