オースティンが4本塁打の大暴れ
順位の鍵を握る新加入の選手たち。とくにチームの主軸として期待される新外国人選手の活躍がもたらす影響は大きい。今年も多くの新外国人選手がNPBへと活躍の場を求めにやってきた。すでにオープン戦や練習試合で、そのベールを脱ぎつつあるが、どのような状態なのだろうか。セ・リーグの新外国人選手のこれまでを確認してみたい。
セ・リーグの新外国人野手で注目を集めているのは阪神のジャスティン・ボーアだろう。ボーアはMLB通算92本塁打の大砲候補。2017年には25本塁打を放っている。左打者ということもあり、一部では、「バースの再来」と称されているほど。
しかし、オープン戦での成績は今ひとつ。本塁打は1本も出ておらず、打率.200(20打数4安打)と苦しんでいる。その後の練習試合でも快音は響いていない。ここまでの成績は参考程度ではあるものの、日本野球への対応に苦労している様子がうかがえる。どれだけ我慢の起用ができるかがポイントとなりそうだ。
阪神には右の大砲候補としてジェリー・サンズも加わった。サンズは2月29日のオープン戦で2打席連続弾を放ち、打率.238(21打数5安打)の成績を残している。3月24日のDeNA戦でも本塁打を放っており、パワーは証明済み。確実性を上げることができるか。また、左翼の守備では安定感に欠ける面もあり、指名打者のないセ・リーグでどのように起用するか注目だ。
登場曲である「ベイビーシャーク」が人気となっている巨人のヘラルド・パーラは、攻守ともにまずまずの動きを見せており、5番での起用が濃厚。一発は少ないだろうが、4番での起用が確実視されている岡本和真をプロテクトできるだけの打撃が期待される。
広島のピレラは打撃面で好調。守備では粗い面も見せており、三塁、左翼どちらで起用されるかは、その他の選手たちとの兼ね合いとなりそう。
ヤクルトにやってきたのは守備型のアルシデス・エスコバーだ。遊撃手として華麗なプレーを見せており、守備面での貢献は大きい。一方、打撃面では苦しみ、オープン戦では打率1割台と低迷した。しかし、3月20日以降の練習試合では安打を重ねており、調子を上げている。ソフトバンクへと移籍したウラディミール・バレンティンのような長距離砲ではないが、つなぎの打者として役割を果たすことができるか。
オープン戦で大当たりをみせているのが、DeNAのタイラー・オースティンである。オープン戦では2打席連続本塁打で衝撃のデビューを果たすと、4本塁打を放つ活躍。筒香嘉智(現レイズ)の抜けた穴を埋めるに十分な打撃をみせた。シーズンでも同様の活躍ができるだろうか。