本拠地フェンウェイ・パーク名物グリーンモンスター
ボストン・レッドソックスはアメリカンリーグ東地区に所属している。現時点でチームに日本人選手の在籍はないが、田中将大の所属するニューヨーク・ヤンキースと同地区ということで日本でも放送は多く組まれ、耳にしたことがある人も多いはずだ。
レッドソックスの本拠地であるフェンウェイ・パークは1912年に開場。これはMLBに現存する全30球団の本拠地のなかで、最も古い球場でもある。グリーンモンスターと呼ばれる左翼にそびえる高いフェンスは、同球場の名物となっている。
熱狂的なファンが多く、ライバル球団のヤンキースには特に敵対視している。今シーズンもグリーンモンスター超えの本塁打を放ったジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)に、ファンがボールを投げ返した。(それに対するスタントンの対応も粋なものだった)
生え抜きと補強の両輪を軸に108勝

今シーズンのレッドソックスは圧倒的な強さを見せた。全30球団で最多となる108勝をマーク。勝率.667とシーズンを通して2勝1敗ペースで勝ち星を積み上げたのである。その強さはリーグ1位の打率.268、同3位の829打点からもわかるとおり、強力打線にあった。
二人いる中心的存在の野手のうち一人が、首位打に輝いたムーキー・ベッツだ。生え抜きとして2014年にメジャーデビュー。そこからトントン拍子で結果を残し、今シーズンは打率.346、32本塁打、80打点、30盗塁でトリプルスリー(打率.300、30本塁打、30盗塁以上)を獲得している。
もう一人は、今シーズンからチームに加わったJ.D.マルティネスだ。その契約は5年で1億1000万ドルと、大きな期待がかけられていた。その期待に応えるようにマルティネスは、打率.330(リーグ2位)、43本塁打(同2位)、130打点(同1位)と主軸の働きを見せた。
2桁勝利は4人!元広島のブレイシアも活躍した投手陣

今シーズンのレッドソックスは投手陣も優秀で、クリス・セール(12勝)、デービッド・プライス(16勝)、リック・ポーセロ(17勝)、エデュアルド・ロドリゲス(13勝)と4人の2桁勝利投手を抱え、防御率はリーグ3位の3.75を記録した。
抑えにはクレイグ・キンブレルが君臨しており、63試合に登板し42セーブをマーク。その他、中継ぎ陣では元広島のライアン・ブレイシアが34試合で防御率1.60と中継ぎの一角として起用されている。
2013年のワールドシリーズ制覇時には上原浩治(現・巨人)、田澤純一(エンゼルスFA)と二人の日本人選手が在籍していた。特にワールドシリーズで胴上げもされ、捕手と抱き合う瞬間が多かった上原については、日本でも多く放映されたため憶えているファンも多いはず。
その6年前となる2007年には松坂大輔(現・中日)、岡島秀樹が在籍。それ以前にも野茂英雄、大家友和、斎藤隆といった面々も所属歴がある。
人気チームということに加え、比較的所属する日本人選手が多かったことで日本のファンも多い。そして、今シーズンは元広島のブレイシアも在籍。日本にとってもなじみ深いレッドソックスのワールドシリーズ制覇を期待したい。
※数字は2018年シーズン終了時点