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【動画あり】WC先発候補の田中将大 ポストシーズン成績はチームNo.1

2018 9/19 11:00勝田聡
ヤンキース,田中将大,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

田中は20イニング連続無失点

田中将大(ヤンキース)が圧巻の投球を続けている。9月1日(日本時間9月2日)のタイガース戦を6回1失点で今季10勝目をマークしてから3連勝。タイガース戦の初回に得点を許してからは、なんと20回連続無失点を継続中だ。

これで9月に入り3戦3勝、防御率は驚異の0.43とまさにエースとしての働きを見せている。

現在、アメリカン・リーグ東地区で2位につけるヤンキースは、勝率6割を超えている。しかし、レッドソックスがそれを大きく上回っており、優勝は絶望的な状況だ。ヤンキースは、ワイルドカードゲームから地区シリーズ進出を目指すことが有力視されている。

そのワイルドカードの相手はアスレチックスが濃厚だ。ワイルドカード争いでヤンキースに次ぐ2位につけており、3位のレイズには7ゲーム差。残り20試合を切った状況でこのゲーム差は、安全圏と言ってもいいだろう。

そのアスレチックスとの対戦が予想されるワイルドカードゲームにおいて、現地では先発候補として田中の名前も挙がっている。

ワイルドカードゲームの先発候補は3人

ヤンキース,先発投手成績,田中将大,ⒸSPAIA

ヤンキースの先発ローテーションを見ると、大一番となるワイルドカードゲームで先発を任されそうな投手は3人いる。17勝をあげているルイス・セベリーノ、ヤンキースに移籍後6勝無敗(シーズン通算16勝6敗)のJ.Aハップ、そして田中だ。

本来であればセベリーノが最有力だが、後半戦に入ってから3勝6敗、防御率6.35と調子はいまひとつ。また、9月5日(同6日)のアスレチックス戦では3回途中6失点(自責5)とノックアウトされた。昨年のワイルドカードゲームでも、ツインズ相手に1回途中3失点と結果を残すことができておらず、長いリーグ戦の1試合ではなく、負けたら終わりの一発勝負では起用しにくい状況だ。

ハップに関しては、今季アスレチックス戦では1試合のみの登板だが、6回1失点と試合をしっかり作っている。現時点では移籍後負けなしという、勢いもある。

【ヤンキース公式Twitter】ハップの投球

ポストシーズンの実績では田中が大きくリード

ヤンキース,先発投手成績,田中将大,ⒸSPAIA

今季成績においては3人とも拮抗している一方で、ポストシーズンの実績では田中が抜きんでている。2015年のワイルドカードゲームで先発した田中は、敗れはしたものの5回2失点と試合を作った。また、昨季のポストシーズンでは、地区シリーズで7回無失点の好投、そしてリーグチャンピオンシップでは2試合に登板し、6回2失点、7回無失点と先発の役割を十二分に果たしている。

これまでに大舞台での好投経験があるのは心強いところだ。また、今季はアスレチックス戦での登板こそないが、昨季までに5試合で3勝2敗、防御率2.53と相性はいい。また、奪三振率10.4はエンゼルス、カブス相手の10.9に次ぐ3位になっている。

ここ最近の投球内容、過去の対戦成績を考えると田中に大役が回ってきても不思議ではない。

【ヤンキース公式Twitter】昨季ポストシーズンで好投する田中


その他には日程の問題も出てくる。ワイルドカードゲーム終了後、中1日で地区シリーズが始まる。地区シリーズは3戦先勝となっており、ワイルドカードゲームに先発した投手は、中4日空く第3戦までは基本的に投げることがない。

もちろん、ワイルドカードゲームで勝たなければ、その先はないため、一戦必勝なことは間違いない。しかし、ワールドチャンピオンになるためにはその先のことも考えなくてはならず、その決断に注目が集まる。

※数字は現地2018年9月17日終了時点