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ヤンキース東地区2位、エンゼルス西地区4位 MLBア・リーグ前半戦振り返り

2018 7/19 07:00勝田聡
大谷翔平,田中将大,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

東地区はレッドソックスが勝率.694と圧倒的な強さ

アメリカン・リーグ(以下ア・リーグ)東地区はレッドソックスが圧倒的な強さを誇っている。前半戦を終え68勝30敗で貯金の数は「38」。勝率は7割にあと一歩となる.694だ。そのレッドソックスに続くのは、田中将大の所属するヤンキースである。ここまで62勝33敗、勝率.653でレッドソックスとは4.5ゲーム差。ワイルドカード争いでは首位を走っているが、まだまだ優勝を狙える位置だ。後半戦も打倒レッドソックスで戦っていくことになる。

3位以下はレイズ、ブルージェイズ、オリオールズと続くが、オリオールズは28勝69敗の勝率.289と事実上終戦といっても過言ではない。オリオールズは主力選手を放出し、チーム再建モードへ入ることが濃厚だ。

レッドソックスを引っ張るのはムーキー・ベッツとJ.D.マルティネスの野手ふたりにエースのクリス・セールだろう。前半戦終了時点で打率トップがベッツ、本塁打、打点はマルティネスとふたりで打撃部門のトップを独占。また、セールは防御率争いでトップを走り、オールスター・ゲームでも3年連続となる先発のマウンドに立った。後半戦も勢いを持続したいところだ。

ヤンキースは昨シーズン、新人王と本塁打王を獲得したアーロン・ジャッジが、今シーズンも25本塁打でトップのマルティネスに4本差と2年連続のタイトルへ向け射程圏内だ。後半戦にさらなる量産できるか注目が集まる。

【ア・リーグ東地区順位表】
1位:レッドソックス
2位:ヤンキース(4.5)
3位:レイズ(18)
4位:ブルージェイズ(23.5)
5位:オリオールズ(39.5)

※()は首位からのゲーム差

中地区は3連覇を目指すインディアンスのひとり旅

ア・リーグ中地区は今シーズン地区3連覇を目指すインディアンスが唯一の勝率5割以上となっており、独走態勢に入りつつある。2位のツインズとは7.5ゲーム差離れており、安全圏内に入りつつある。

そのインディアンスを支えているのが、2年連続で打率3割をマークしているホセ・ラミレスだ。今シーズンはキャリアハイとなっていた昨シーズンの29本塁打を前半戦だけでクリアし、出塁率も.401と4割を超えている。まさにMVP級の活躍だ。投手陣ではサイ・ヤング賞投手であるコーリー・クルーバー、そしてトレバー・バウアーが防御率2点台となっている。救援陣に不安はあるものの、3連覇へ向け視界良好だ。

その他のチームは優勝ではなくワイルドカードを目指すことになるが、勝率5割にも届いてない現状では厳しい状況と言わざるを得ない。ここからは、来シーズン以降に向けてチームを再構築することとなりそうだ。

【ア・リーグ中地区順位表】
1位:インディアンス
2位:ツインズ(7.5)
3位:タイガース(12.5)
4位:ホワイトソックス(19)
5位:ロイヤルズ(25)

※()は首位からのゲーム差

西地区はアストロズをはじめ4チームが勝率5割以上

ア・リーグ西地区は昨シーズンのワールドシリーズ覇者であるアストロズが首位をキープしている。そのアストロズに続くのがマリナーズだ。マリナーズは地区優勝を果たした2001年以降ポストシーズンから遠ざかっており、17年ぶりの出場となるか注目が集まっている。アスレチックス、エンゼルスも勝率5割を超えており、ア・リーグではもっとも熾烈な順位争いを繰り広げることになりそうだ。

大谷翔平の所属するエンゼルスは開幕直後こそ好調だったが、現在は49勝48敗と貯金はわずかに「1」。しかし、後半戦はホーム10連戦から始まる。ここで1つでも多く貯金を作っておきたいところだ。

マリナーズがこれまでの雪辱を果たすのか、アストロズが王者の意地にかけて返り討ちとするのか、今後もア・リーグ西地区から目が離せない。

【ア・リーグ西地区順位表】
1位:アストロズ
2位:マリナーズ(5)
3位:アスレチックス(8)
4位:エンゼルス(14)
5位:レンジャーズ(22)

※()は首位からのゲーム差

※数字は2018年7月15日(現地)終了時点