メジャー最初の被弾となったチャップマンは三塁守備も凄い!
現在は右肘を痛めてDL(故障者リスト)入りしている大谷翔平(エンゼルス)だが、離脱するまで投打ともにインパクトのある数字を残してきた。野手としては34試合で打率.289、6本塁打、20打点と主軸選手並みの結果を残すと、投手としても9試合で4勝1敗、防御率3.10。49.1回を投げ61奪三振とローテーション投手として充分な活躍を果たしていたと言えるだろう。
投手大谷に注目すると被本塁打数は「5」となっている。49.1回で被本塁打5というのはHR/9で表すと0.91だ。これは1試合あたり1本弱の本塁打を打たれる計算となる。その他の主な日本人投手を見ると田中将大(ヤンキース)は1.98、ダルビッシュ有(カブス)は1.58。大谷は田中やダルビッシュに比べると本塁打を打たれにくいということがわかる。
さて、このように大谷は前述のように5本塁打を浴びているわけだが、その打者の名前を見ると打撃だけではなく、守備でも魅せることのできる選手が名を連ねていた。そんな選手達を紹介していきたい。
レギュラーシーズンにおいて初めて大谷から本塁打を放ったのはマット・チャップマン(アスレチックス)だった。4月1日(日本時間4月2日)に初先発した大谷は2対0と2点リードで迎えた2回裏、1死一、二塁のピンチを招いてしまう。この場面で打席に入ったチャップマンは1ストライクからの2球目を一振り。打球は左中間スタンドに吸い込まれていった。大谷の初被弾、初失点の瞬間だった。
そのチャップマンだが打つだけの選手ではない。メジャー屈指の三塁守備を誇ることでも知られているのだ。アメリカのデータサイトであるFANGRAPHS(ファングラフス)によると今シーズンのUZR(※)は9.1。これは規定到達を果たしている選手の中で最高値である。昨シーズンも84試合の出場と規定には到達していないものの9.4を記録している。三塁を700イニング以上守った選手では、アンソニー・レンドン(ナショナルズ)に次ぐ2位の数字である。
この数値から、大谷に初本塁打を浴びせたチャップマンは守備も凄い、ということがわかるだろう。ちなみにメジャー最速169km/hを記録したアロルディス・チャップマン(ヤンキース)とは別人である。
※UZR……Ultimate Zone Ratingの略。でありアルティメット・ゾーン・レーティングと呼ばれている。リーグの平均的な選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表す指標。数値が高いほど優秀である。
Matt Chapman owns the hot corner. ? #glovework pic.twitter.com/AaloK30mPX
— MLB (@MLB) 2018年5月12日
Matt Chapman says, “Welcome to The Show.” pic.twitter.com/IVNazlT1WW
— MLB (@MLB) 2018年4月1日