史上最多の6105本塁打が生まれた2017年
昨シーズンの6105本塁打はそれまでの記録である5693本(2000年)を412本、また前年の5610本を495本上回っている。近年、本塁打数にはバラツキがあったものの4000本台で推移していたが、2年連続で5000本を上回っている。
初めて本塁打数が5000本の大台に乗ったのは1998年(5064本)のことだ。これはこの年、従来の28球団に2球団加え、リーグ運営が30球団で行なわれるようになったことが起因すると言える。そして、その2年後となる2000年に5693本を記録したのだ。
2年間で112%増となったのは、球団数の増加によるレベルの一時的な低下もあったと予測されるが、それだけではない。禁止薬物使用の影響も少なからずあったであろう。
1998年にはサミー・ソーサ(カブス/66本塁打)、マーク・マグワイア(カージナルス/70本塁打)による熾烈な本塁打王争いが行われ、1961年にロジャー・マリス(ヤンキース)が記録した61本塁打を37年ぶりに更新。2001年にはバリー・ボンズ(ジャイアンツ)が史上最多となる73本塁打を放っている。
近年は薬物に関する取り締まりも厳しくなり、投手陣のレベルアップがあったことで全体としての本塁打数は一時期より落ち着いていた。それが、ここ2年で急激に増加したのだ。
【メジャーリーグ本塁打数推移】
- 1997年:4640本※28球団
- 1998年:5064本※30球団制となる
- 1999年:5528本
- 2000年:5693本※史上最多
- 2001本:5458本※ボンズが73本塁打
- 2010年:4613本
- 2011年:4552本
- 2012年:4934本
- 2013年:4661本
- 2014年:4186本
- 2015年:4909本
- 2016年:5610本
- 2017年:6105本