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大谷がメジャー初安打に初勝利!〜3月5週・4月1週の日本人メジャーリーガー振り返り〜

2018 4/2 13:09mono
大谷翔平
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Ⓒゲッティイメージズ

大谷が投打でデビュー

日米ともに大きな注目を集めていた大谷翔平(エンゼルス)は、3月29日に行われたアスレチックスとの開幕戦で8番・指名打者で出場した。2回表、2死一塁で回ってきたメジャー初打席は初球を強振。一、二塁間を破る右前打となった。その後の4打席は凡退し5打数1安打に終わったものの、記念すべき安打を初戦で放ったことに対し「今後、忘れられない打席になる」とコメントしている。その後の2戦は出場がなく、投手としての調整に専念。そして、満を持して4月1日の同じくアスレチックス戦において、投手としてメジャーデビューを果たす。

注目の第1球は96マイル(約154キロ)のフォーシーム(ストレート)でストライク。最初の打者をスプリットで空振り三振に奪い、1回を三者凡退で切り抜ける。しかし2回に味方打線が2点を奪ったが、その裏に3点本塁打を浴び逆転を許してしまう。その後は立ち直り、6回3失点、被安打3、奪三振6でQS(クオリティスタート)を達成し、勝ち投手の権利を持ったまま降板。与四球1と課題とされていた制球面も落ち着いていた。リリーフ陣もアスレチックス打線を1点に抑え、初登板初勝利を飾っている。


<大谷初登板ハイライト>


MLB公式サイトによると投手以外で開幕戦にスタメン出場し、10試合以内に投手として出場したのは1919年のベーブ・ルース以来だという。今後は、登板後の状況を見ながら、どのように起用するかを判断していくことになりそうだ。

田中・前田はシーズン初勝利!

ダルビッシュ有(カブス)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)といった先発陣も初登板を終えた。開幕2戦目となるブルージェイズ戦に登板した田中は6回1失点、被安打3、奪三振8と申し分ない投球を見せシーズン初勝利。シーズン序盤ということもあり、余力を残した状態でリリーフ陣に後を託した格好だ。シーズン最初の登板で初勝利をマークするのは2014年以来4年ぶり。そのときの相手もブルージェイズだった。

4月1日のジャイアンツ戦に登板した前田は5回無失点、被安打5、奪三振10と好投。連敗中だったチームに初勝利を与える快投を見せた。これが節目のメジャー通算30勝目となっている。

田中、前田が初白星を挙げた一方でピリッとしなかったのは、ダルビッシュだ。4月1日のマーリンズ戦に先発したものの、4.1回5失点、被安打4、奪三振4と今ひとつ。初回に2点を失ったものの味方が逆転に成功し、5-2で迎えた5回裏に突如崩れ降板となった。次戦では雪辱を果たしたいところだ。

イチローは5年ぶりに開幕スタメン

このオフに古巣であるマリナーズへと復帰したイチロー。オープン戦中に故障や頭部死球などのアクシデントがあったものの、3月29日に行われたインディアンスとの開幕戦に9番・左翼でスタメン出場を果たした。その試合こそ無安打に終わったが次戦では2安打をマークし、本塁打性の打球を好捕。44歳5カ月という年齢を感じさせない動きを披露した。今シーズンもまだまだ元気なプレーを魅せてくれそうだ。


<イチロー スーパーキャッチ>

中継ぎ陣も揃って好投

平野佳寿(ダイヤモンドバックス)、牧田和久(パドレス)の『新人』に田澤純一(マーリンズ)ら中継ぎ陣も開幕カードで初登板を果たしている。

平野は連投で起用されるなど、首脳陣の信頼を得ており、今後の状況によっては厳しい場面での登板もありそうだ。牧田は3月30日のブリュワーズ戦で1.1回を無安打無失点投球。勝利投手の権利を持って降板したが、リリーフ陣が打ち込まれ初勝利はお預けとなった。

田澤は3月29日の開幕戦から回跨ぎとなる2回を投げ無安打無失点。続く登板も1回無失点と2試合連続で役割を果たした。昨シーズンは55試合で防御率5.69と打ち込まれるケースも目立ったが、今シーズンは幸先よいスタートとなっている。

※文中の日付は全て現地時間