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【大リーグの基礎知識】 2018年ナ・リーグ西地区の見どころ3つ

2018 3/20 14:46mono
クレイトン・カーショー
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現役最強投手クレイトン・カーショーのカーブ

現役最強投手の呼び声も高いクレイトン・カーショー(ドジャース)。オフにはダルビッシュ有(カブス)や安樂智大(楽天)らともトレーニングを行っており、日本でも報道される機会が多かった。

カーショーは、2008年にメジャーデビューを果たすと昨シーズンまでの10年間で通算144勝をマーク。また、5度の最優秀防御率、3度の最多勝など多くのタイトルを獲得し、サイ・ヤング賞は3度、MVPを1度受賞と、まさに球界を代表する投手となった。

投球スタイルはファストボール(46.6%)・スライダー(34.3%)・カーブ(16.7%)・チェンジアップ(1.2%)・シンカー(1.2%)となっており、ファストボール・スライダー・カーブの、ほぼ3球種で勝負しているのが分かる。決め球で使われることも多いカーブは大きく曲がり、カーショーの代名詞にもなっている。今春のオープン戦で大谷翔平(エンゼルス)から見逃し三振を奪ったのも、このカーブだった。

ドジャースでは前田健太に注目が集まるが、カーショーの投球にも注目してほしい。

偶数年に強いジャイアンツ

2017年シーズンは、2007年以来10年ぶりの地区最下位に沈んだジャイアンツ。2018年シーズンはパイレーツからアンドリュー・マカッチェン、レイズからエバン・ロンゴリアと、チームの顔になる選手を獲得し、FA市場でオースティン・ジャクソン、トニー・ワトソンを補強するなど戦力を整えてきた。

ジャイアンツは2010年以降、偶数年に必ずポストシーズンへと進出中しており、2010年・2012年・2014年の3度はワールドシリーズを制覇している。2010年代最後の偶数年となる2018年シーズンもワールドシリーズ制覇といきたいところだ。

チームの要は捕手のバスター・ポージーだ。2009年にデビューして以降、故障で戦列を離れたシーズンもあったが、ここまでの9年間で打率.308、128本塁打、594打点とまさに『打てる捕手』として君臨。新人王(2010年)、MVP(2012年)も受賞しており、球界を代表する捕手のひとりである。ポージーがマディソン・バンガーナー、ジョニー・クエトといったエース級の投手をどう引っ張っていくか目が離せない。

平野・牧田は優勝を経験できるか?

このシーズンオフに日本から大谷翔平(エンゼルス)、牧田和久(パドレス)、平野佳寿(ダイヤモンドバックス)と3人の選手がメジャーリーグへ移籍を果たした。そのなかで牧田・平野のふたりはナ・リーグ西地区でライバルとなる。また、ドジャースには前田健太が在籍しており、3人の日本人投手がしのぎを削ることとなった。

牧田はメジャーリーグでも珍しいアンダースローを武器に、オープン戦でも緩急をつけた投球を披露。一方の平野は、ストレートとフォークボールを武器にクローザーの座を狙っている。牧田、平野は日本時代に優勝経験はない。前田も広島時代に優勝をしたことがなく、ドジャースで初めてシャンパンファイトを体験している。

牧田・平野の所属するパドレス、ダイヤモンドバックスは優勝できるだろうか。初の優勝を目指す2人に注目したい。